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アセイミナイフ -びっくり!転生したら私の奥義は乗用車!?-
第18話「Uへの道/危険なクマ野郎」
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は40を超えた頃だろうか。
…その服装は、我々の世界でもいわゆる軍事に詳しいものでなければ、正確な名称を
答えることはできないだろう。
―――大英帝国陸軍の第四種礼装。淡色の軍服を着た、金髪の男性だ。
だがその瞳は…人のものではない。怪しげな光を湛える獣の瞳。
「予定通り、か。確かにそうだ。奴らごときでできるとは思わなかったしな」
その男は、自分をサーと呼んだ声に語りかける。
「―――ああ、そうだ。その通りだ。予定通り…試せ。耐えられぬようなら殺せ」
「…は」
低い肯定の言葉とともに気配は消え去った。残ったのは金髪の男のみ。
「―――嬉しいな。素晴らしい。素晴らしい。生きているうちに会えるとは
思わなかった。心躍る。ああ、素晴らしい。これで始められる」
心底嬉しそうに唇を歪め、男は獣の瞳を細めて一人笑う。
「ああ、楽しい。嬉しい。これで始められる。これが始まりとなる。
呪いは我に、我は呪いに、我らは呪いとともにこの運命を享受する」
―――黙示録の日まで、と軍服の男は呟いた。
黙示録、ヨハネの黙示録。七つの教会、七つの喇叭。世界の終焉と再生を描く物語。
…それを知るもの。それは自ずから、己の出自を―――
とっぷりと日は暮れて、今は焚き火を全員で囲んでいた。
街を出て8時間ほど。およそ20km程度は歩いただろう、とイダは計算している。
それは彼女が想定していた一日分の移動距離とほぼ同じだったことに安堵しつつ、
イダは万が一のための携帯食料には手を付けず、自分の能力で出した食べ物を調理する。
大食漢のシドのために、鍋とフライパンは新しいものを街で買い求めていた。
調理担当はイダだ。ニラと細かく刻んだ鶏肉を炒め、
それを卵で閉じ軽く塩と胡椒で味付けをする。
肉入りニラ卵だ。イダ…つくしという日本人は昔からこれが好きだった。
簡単に作れてスタミナもつくし、何より飯のおかずとして素晴らしいものだ。
その思い出に浸りながら、もう一つの鍋を見やる。
それは皮をむかれ茹でられているじゃがいもだった。
おそらくは粉ふき芋を創るつもりなのだろう。
旅の途中では致命的となるほどの水の
ムダ遣いっぷりだが当然のようにズタ袋からは水も出せるので問題はないのである。
当然というべきか、僧侶であるシドが「真水をこの様に無駄遣いするとは…」と
気色ばむ一幕もあったが、今はおとなしく座っている。
―――醤油と精米済みの米さえあれば。
作り終えたニラ卵とゆでじゃがいもを更に盛りつつ、イダはギリギリと歯ぎしりをした。
彼女の持つズタ袋からは籾米…つまり、原材料しか取り出すこ
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