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アセイミナイフ -びっくり!転生したら私の奥義は乗用車!?-
第18話「Uへの道/危険なクマ野郎」
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えを途中で打ち切り、
仲間とともに街の出口へ向かうことに専念することにしたのだった。
それから暫し後。
「ところで、そのヒモ、何?」
イダはグウェンが、突然何かを見つけたように露店に駆け込んだのを追いかけ、
その店でそんなことを桃色のグラスランナーに聞いていた。
「ふふふ…これは魔法のロープなんにゃ。使い方はそのうち教えてあげるニャ。
使いようによっては全力で役に立つんにぇ?」
ふうん、とイダは軽く感想を述べる。
「ほう。珍しいな。たしかにこれは役に立つ。ひとつ買っていってみるか」
追いついてきたリックも購入に賛成のようだ。
「―――まあ、いいけど。いくらくらいするの?」
その言葉に、店の主人が莞爾と微笑み値段を告げた。
「金貨1枚ってところでさ、お嬢さん。ヘヘヘ、こりゃなかなか無いもんでして…」
どこか下卑た調子で言う店の主人に、イダが叫んだ。
「はぁ!?なんでそんなにすんの!?ちょっと待て!?」
…まあ、当然だろうな。金貨1枚つったら、庶民の数カ月分の生活費だ。
リックはそう思いながらイダを抑えて、「魔法の品は高いんだよ」と言う。
「これはほんとうに役に立つ代物なんだ。空間湾曲の魔法が付与された代物なのさ。
親父、これはどのくらい使えるんだ?」
「まあ…100回は使えまさ。ええ、御信用ください。この露店はドライベール様の
許可があってやってるんだ。信用できねえもんは売ったら、首に縄がかかっちまう」
リックはドライベールの名前が出たことに、一瞬驚き、そして納得した。
「よし、買った。それと、気付の水にポーションをそれぞれ10ずつくれ。
携帯食料もあれば売ってくれないか?」
イダの口を抑えながら、リックは品物の吟味を始める。
元冒険者で宿の店主をしている彼の鑑定眼は、本職の商人には当然劣るが、
それなりに確かだ。
…なるほど、これならいいだろ。
心のなかでそうつぶやくと、後から来たフェーブルに品物を渡す。
「どう思う、お嬢さん?これ全部で金貨2枚は安いもんだろ?」
コクリ、と笑顔のリックに頷いたフェーブルを見て口を抑えられたままイダは
ため息をつく。言い出したら聞かないのはいつもと同じだ。
おかーさんに怒られてしまえ、と内心毒づくイダであった。
―――この後、この露店に寄って良かった、と舌の根も乾かぬうちに思うのだが。
―――その頃。
「…予定通りです、サー」
サー…Sir。英語による敬称表現。特に騎士の位を持つ者への。
この世界には存在しないはずの言葉。その言葉が闇に響き渡る。
その言葉で呼ばれた男…齢
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