マクロスF
0738話
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、基本的にはそいつに任せるつもりだ。正直に言えば戦力的な意味でも、ランカの近くにいるのがブレラという意味でもお前に任せるのが安心なのは間違い無いんだが、確かにアクセルとランカはそれ程親しくないからな。それに……正直、お前はそれどころじゃ無くなりそうだし」
憂鬱そうに溜息を吐くオズマの様子に訝しげなものを感じて尋ねるが、小さく首を振って誤魔化される。
それにしても、ランカの件を別に頼む奴か。普通に考えればアルトなんだろうが……ランカとアルトの関係を知ったのか? いやまぁ、関係って言っても実際そんなに深い関係って訳じゃ無くて、その1歩手前って事だろうが。
そんな風な俺の考えを見透かした訳でもないのだろうが、どこかジト目でこちらを見ているオズマ。
やがて、小さく溜息を吐いてから視線を隣で黙って話を聞いていたカナリアへと向ける。
……そう言えば、ここまでの話なら確かにカナリアがここに来る必要は無かったよな? てっきりランカの件で一緒に来たのかと思ったが、そっちに関してだと俺はあくまでも保険的な意味合いみたいな扱いだし。
「オズマの話が終わったようだから、次は私からだ。正直に言えば、アクセルにここに来て貰ったのはこれが本命だと言ってもいい。……これを覚えているな?」
そう告げられて手渡されたのは見覚えのある薬だった。そう、それはカナリアに分析を頼んだ、シェリルの飲んでいた薬。
それをここで出すという事は……
「分析が終わったのか?」
「そうだ。ここ最近は色々と忙しかったから、どうしても後回しになってしまった。済まなかったな」
「いや、構わない。それで、どういった薬だったか分かったんだろ?」
「……ああ」
頷き、オズマの方へと視線を向けるカナリア。
その様子に一瞬疑問を抱いたが、俺が何かを言う前にカナリアが口を開く。
「この薬の正式名称は639WITCHCRAFT。ある感染症の対症療法薬として期待されている薬だ。だが、副作用として嘔吐や発熱があるし、根治性は期待出来ない。あくまでも症状を緩和するだけの薬だ」
「……何?」
カナリアの言葉に、ガリア4へと向かう時の一連のシェリルの様子が脳裏を過ぎる。てっきり風邪か何かだと思っていたあの症状。つまり、あれはその感染症によるものだった?
だが、そんな俺の内心の疑問は関係無いとでも言うようにカナリアの説明は続く。
「V型感染症。この名前に聞き覚えがあるんだろう?」
「V型感染症? 確か映画の撮影の時の……」
そう、確かヒュドラが感染して凶暴化し、アルトとランカを襲った原因がそんな病名だった筈だ。だが、その病気に感染した疑いのあるヒュドラは全て処分された筈だ。
「正解だが、ちょっと違う。……ここからは色々と衝撃が大きくなるが
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