第193話 幕開けと共に終焉、終焉と共に惨劇は訪れる
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ナ「おーーーい敵ィーーーーーっ!どこだーーーーーっ!?」
片手を口元に当てて叫びながら、ナツはクロッカスの街中を走り回っていた。
ナ「おいおいおい、まさかもう全員倒れちまったって訳じゃねェよな?だとしたら、まだ倒れてねェ俺がいるから、妖精の尻尾の優勝の合図があるはずだろ?」
立ち止まり、首を傾げたり手を叩いたりしながら1人で問答していたその時―――――、
キー「こんなところでご対面とは、思ってもみなかったな。」
レヴ「火竜。」
聞き覚えのある声に振向くと、キースとレヴルがいた。風が吹き、ナツの桜髪、キースの金髪、レヴルの銀髪を揺らす。
ナ「おーっ!やーーーっと見つけた。ずーっと走り回ってたのに誰もいなかったんだよなー。」
キー「それはナツさんが、人と接触する運が無かったって事だけなんじゃ・・・?」
レヴ「まぁ、ドンマイってやつだ。」
ナツの緊張感があまりにない発言に、キースとレヴルがツッコミを入れる。
キー「レヴルとナツさんには好都合だな、2人とも滅竜魔道士なんだから。」
ナツは第1世代の火の滅竜魔道士、レヴルは第3世代の星の滅竜魔道士。ここに2頭の竜が向かい合った。
キースが銀色の鍵を取り出し、レヴルが両手に星のような輝きを放つ光を纏う。
ナ「ここにルーシィがいればもっと面しれェバトルになったはずなんだけどな。もちろんお前も、俺が相手してやる。」
吊り目のの目を、更に吊り上がらせながら言うと、固く握り締めた拳に灼熱の炎を纏った。
ナ「燃えてきたぞ。」
緑の葉が生い茂る木が並び、石造りの地面、白い石膏像の天使が飾られた噴水がある広場に青い着物に黒い袴姿のリョウはいた。右手で着物越しから包帯が巻かれている腹部を触る。
リョ「(傷口が開いちまう心配は、今はなさそうだな。)」
安心したように「ほぉ」と息を吐いたリョウの脳裏にはポーリュシカの顔が浮かんだのは余談だ。
リョ「それにしても・・・」
リョウは広場にある映像魔水晶に視線を移した。
映っているのはユモとハルトとイレーネ、映像が切り替わりエルザとカオリとナデシコとウララ、映像が切り替わりグレイとリオンとシェリア、映像が切り替わりナツとキースとレヴルが映し出された。
リョウは「はぁー」と深いため息をついた。
リョ「いつの間にか皆、誰かとぶつかってるもんなぁ。」
頭を掻きながら独り言のように呟く。
リョ「そして、間違っててほしい事だけど、俺の記憶が間違ってなけりゃ・・・後1人いるはずだなんだよ
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