第193話 幕開けと共に終焉、終焉と共に惨劇は訪れる
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、きっと何かの声がマヤを呼んでるように聞こえたのよ。」
ウェンディに抱かれているシャルルが言った。
マ「(・・違う・・・この会場で、あんな澄んだ声を出すはずがない・・・!それによくよく聞いてみたら、あの声・・・私の心に話し掛けてるし、聞き覚えがある・・・・どこだっけ・・・?)」
視線を下に向け、頭をフル回転させながら“声の正体”を探る。するとまた―――――、
?『――――――――――マヤ。』
聞こえた、今までよりもはっきりと。それと同時に、マヤは思い出した。
マ「(この声―――――お母さん・・・!?)」
森に捨てられていたマヤを拾い、ナツやウェンディ、ガジルを育ててくれた竜と同じ、X777年7月7日に姿を消したマヤの母親―――鳳凰の声だった。
マ「(お母さん!?お母さんなのっ!?)」
鳳凰『―――えぇ、そうよ。』
鳳凰と同じように、マヤも心の中で鳳凰と会話をする。
久しぶりに聞く母親の声は、マヤの心に優しく、温かく響く。
鳳凰『―――マヤ、よくお聞き。『極悪十祭』まで、1日をきったわ。』
マ「(『極悪十祭』?何なの、それ・・・?)」
鳳凰『―――すぐに分かる事よ。』
そこまで言うと、鳳凰の声は豹変した。
鳳凰『―――『極悪十祭』・・・・』
マ「(!・・お、お母・・さん・・・?)」
鳳凰の声は、ドス黒く、憎しみを込めたような声に変わった。目を見開いたマヤの声も、震え上がるほどに豹変していたのだ。
鳳凰『―――さぁマヤ、ゆっくり目を閉じなさい。』
マ「!?」
鳳凰の声に従うように、マヤのオレンジ色の瞳は独りでにゆっくりと閉じ始めた。無理矢理開こうとするが、瞼がどんどん重くなりマヤの瞳は完全に閉じられた。
鳳凰『―――マヤ、この会場に地下に行きなさい、そこにあるはずよ、『極悪十祭』の火蓋が・・・あなたが、『極悪十祭』の引き金になるのよ・・・!』
鳳凰の声はそこで完全に途切れた。それと同時に、ハイライトが消え失せたマヤのオレンジ色の瞳がゆっくりと開いたかと思うと、ふらふらぁ〜とマヤは覚束ない足取りで歩き出した。
ル「あれ?マヤー、どこに行くのー?」
ルーシィがマヤの背中に向かって声を掛けるが、聞こえなかったかのようにマヤはルーシィの方を見向きもせずに応援席から立ち去った。
ハ「トイレにでも行ったんだと思うよ。」
フ「すぐに戻って来るはずだぜ。」
ル「それもそうね。」
ハッピーとフレイの言葉にルーシィはすぐに視線を映像に戻した。
ショ「・・・・・」
ショールだけは、マヤが立ち去った後もしば
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