ターン13 正義の闇と運命の光
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トークン 守0
「そしてフォトントークン2体をリリース。これぞ大アルカナの頂点にしてラストナンバー、21番目のカード!アルカナフォースXXI−THE WORLDッ!!」
世界を暗示するそのカードは、これまでのアルカナフォースよりもさらに大きく、より強く。その威圧感は空間を歪ませ、彼の前では時間ですらもその意のままに従うほかはないという。
アルカナフォースXXI−THE WORLD 攻3100
「ザ・ワールド………」
ある程度予想はしていたが、まだこのターンは無事だろうと高をくくっていた三沢。だが、まだ終わったわけではない。ザ・ワールドは当たりと外れの落差が極端に激しいアルカナ、この局面だけでも逆位置を引くことができれば勝負は一気にわからなくなる。
「ストップだ!」
その声に合わせ、ゆっくりと頭上の回転スピードが落ちていく。一度逆位置になり、しかしそのまま回転を続けて正位置になり………いや、まだ動いている!そして、そして…………。
「当然、正位置。もっとも、さすがにこの効果を使うことはこのターンではできませんがね。ですが、攻撃は可能。運命に抗わないことです、オーバー・カタストロフ!」
ゆっくりと。少しずつ、世界がその体の前に光の力をためてゆく。そして、それが解き放たれた。
アルカナフォースXXI−THE WORLD 攻3100→三沢(直接攻撃)
その攻撃が引き起こした爆発に、斎王は薄く笑みを浮かべる。これで、自分の周りをかぎまわる目障りなネズミを始末できた。彼は有能な人材だ、これからは光の結社のためにその頭脳を生かしてもらおう―――――――そして、その笑みが凍りつく。
「トラップ発動、閃光弾………相手の直接攻撃時、そのターンのエンドフェイズになる」
このターンをしのいだ三沢を見て、いささか認識を改める斎王。斎王の見ていたこのデュエルのラストターンでのビジョンは『三沢が床に倒れていて、その正面に自分が立っている』というもの。てっきり今の攻撃がそれだと思っていたのだが、まだ運命はその時ではないようだ。
斎王は運命を見通す力を持つ。だが、それはあくまでも『何がどのタイミングで起きるか』を見ることができるというものであり、今の場合でもデュエルのラストターンでのビジョンであることはわかってもそれが具体的に何ターン目なのかまではわからない。そういう時、彼はまだ自分が光の意思を使いこなせていないことを実感するのだった。
「いいでしょう、エンドフェイズです」
「俺の、ターン……ドローっ!」
ちらりとカードを見る。このターンで何とかA・ボムだけでも除去しない限り、かなり高い確率で斎王はザ・ワールドの効果を使うだろう、と
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