暁 〜小説投稿サイト〜
無欠の刃
下忍編
許し
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


 「貴方が逃げて、誰もが許さなかったとしても、その時は、私か許すわ」

 だから、一緒に立ってみない? と、サクラはイナリにむけて笑った。


……

「ひとをたらすのには才能ではなく、愚かなまでの真っ直ぐさと、相手に向き合う真剣さがあればいい」
「いきなりなんだ?」
「まさに、それ、体現してる…って」

 そういいながらカトナは、目の前の、いじらしくサクラのほうを伺っては視線をしたに向け、もじもじと照れ臭そうになるイナリと、それに気がついていながらも、どう反応すべきか迷いつつも、しっかりとおかわりしているサクラを見る。

 昨夜のうちに一体何があったのやら? と、実は原因の一人であることに気がつかないまま、カトナは味噌汁をすする。
 一方、サスケはサスケで、結構色恋に鈍感であるため、イナリがやたらとサクラを見る意味に気がつかず、首をかしげる。
 依頼人の孫に惚れられるとか…、あははー、なんでハプニングばっか起こすんだこの班…、とカカシは内心で涙を流しつつも、指令を出す。

「今日で一週間、再不斬が動き出すだろう。サスケ、俺は、六班のサイ、ナルトと合流してタズナさんの護衛。六班からの情報で、ガトーの奴はまだ、抜け忍を四人雇っているらしいから、念のため、この家の護衛をカトナ、サクラ、ヤマト、湖面で行う」
「異議!!」

 ばんっと、カカシがいい終えた瞬間を狙うように、カトナは立ち上がって拳を握る。爛々としたその目は、強い意思が宿っている。

「サスケと交代! あっちに、ナルトいくなら、私も!」
「駄目だ。もし、合流が間に合わなかったら、どうする」
「だから、サスケと交代」
「相手のお面の子が、何の術を使うかを分かんない状態なのよ? 写輪眼があったら、分析できて便利でしょ」

 完全論破。うぐっと言葉をなくし、うつむくカトナを見たカカシがガッツポーズをする。
 あのカトナにかった!!
 そう思い、感激した次の瞬間、カトナはぼそりと呟いた。

 「…先生、読んでる、あの本、炎影様と、会話…」

 びしりと、カカシが固まり、ひびが入る。恐る恐るといった様子で振り替えったカカシは、震える声で言う。

「脅しか…、カトナ?」
「まさか。あの本が、どういうものか、尋ねる、だけ。脅しなんて、滅相も、ない。ただ、本の内容について、語る、だけ」

 カトナのいっていることは最もなのだが、しかし、ここでひとつ言わせてもらうなら、カカシの読んでいる本は、18禁…つまり、ポルノである。
 そんなものを生徒の前で読んでいたことがばれたら、即刻、カカシは七班の担当教師を止めさせられるだろう。いや、それはまだいいほうだ。炎影が溺愛するカトナやナルトの前で読んだことが知られれば、最悪、毎日Sランクの任務を
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ