二十六話 関所(アテンション)
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じだった。
少し間が空いた。
ーーーー
関所官は席を立ち、
トッ、トッ、トッ、トッ、と
こちらに向かって歩いて近づいてきた。
……
『・・・君たち、悪いことは言わないがここから出て行ったほうがいいよ、ー』
低い声で、しかも少し小さい声。
「ええっ、なんでですか?」
智也はそう聞き返した。
広翔は何か悪い事を言われそうな予感はしていたのだが、智也は意外だったらしい。
『・・・・・・、ここはね、一応軍なんだ。日本軍とは真逆の、だから…』
間を取りながら最小限の声で休み休み話した。
そういえば二人は日本軍の赤い服を着ていたままだった。
どうやらここは日本軍の敵の軍らしい。
領土は同じはずなのに…
あと俺らが敵なら、この関所官の人はよくこう優しく接してくれるもんだ。
スパイと思ってもあまりおかしくないはずなのにな…
「・・・・・・、そうですか…」
智也はすっかり意気消沈してしまったようだ。
「なら服を変えたらどうなんですか?」
広翔が提案してみた。
『・・・うーん、でもなぁ… 日本軍の人件リストもしっかりあるし、駄目だよ。』
「偽名を使ったら?」
『・・・でもなぁ… そういえば目的は?』
「ああ… 人探しですけど…
ピーーー!! ピーーー!! ピーーー!!
『!!!』
関所の警報ベルが鳴っている!!
ーーもう一人の関所官の人が今の話を全て聞いていたようだ
『田中さん!! そいつらから逃げて下さい!! 早く!!』
もう一人のひとが呼びかけていた。
『白井、ベルを消せ!』
もう刑事ドラマの世界が展開されているーーー
と、いってる場合じゃない、ベルはなり続けている。
『田中さん!! そいつらから…
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