夫になった訳だが……どうしよう?
48話
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り道がてらって事でなら大丈夫だろう」
「ありがとうございます。あ、鉱山さえ教えて貰えれば俺が掘りに行きますんで、現物は取ってこないでくださいよ」
「はいはい、まぁとりあえずお前は今のアリサの機嫌をどうにかすることだな」
俺が店員に代金を渡して果物とワインを受け取りながらそう言うと、ユウは不満気な視線を俺に送ってきた。
「それは言わないで下さいよ……本当にどうしよう」
ため息をつきながらユウはカタログを店員に返して頭を抱える。無敵の第一部隊隊長でも勝てないものはあるのさ、スペックは人外でも多分彼だって人の子だ。
そんな彼を脇目で見ながら俺はエレベーターに乗り込んで自分の部屋の階のボタンを押そうとした時、誰かがエレベーターに乗り込んできた。
「ほう、無断で出撃した馬鹿者が昼間から酒とは……教育が必要か?」
「……結果オーライだったからいいじゃないですか、ツバキさん。新種の接触禁忌種の片割れを討伐、アラガミによる極東支部を襲撃を未然に阻止。多少の規則違反は見逃してくれても釣りがくる位の功績は、おうふっ!?」
「馬鹿者、それは結果論でしかないだろう」
……この歳でファイルで頭を叩かれるとは想像もしなかったな。それも一応歳下に……いや、貫禄というか雰囲気では向こうの方が歳上としか思えないのでそこに関してはどうでもいいか。
「それに休職届まで出しよって……いや、我々人類にはお前達を拘束する権限などないのだからそれに関しては何もいえんな」
……アラガミって事もいつの間にやらバレてるのか。
「どこでそれを?」
「何を言っているんだ?極東支部では暗黙の了解に近い形でお前達がアラガミだと知られているのだぞ?」
ああ、さいで。いや、もう別にバレても困ることはないんだから別にいいのだがな。
個人の戦力で襲われるならユウとカノン以外はどうとでもなるし、権謀術数を駆使してたった一匹のアラガミをどうにかするような奴は故支部長しかいないだろう。
そんなこんなでエレベーターが目的の階に到着したのでエレベーターから降りようとすると、ツバキに呼び止められた。
「ああそうだ、支部長代理からこれを渡すように頼まれていたのだった」
ツバキは俺とイザナミの身分証明用のカードと、厳重に封をされた封筒を手渡すとエレベーターのドアを閉めた。
カードはともかくこの封筒は一体なんだ?気にはなるものの、ここまで厳重に封されているの物をここで開ける訳にもいかないだろう。部屋に帰ってから中身を確認するとしよう。
そう考えて部屋のドアを開けると……
「準備万端だよ!!」
セパレートタイプのオレンジの水着を着たイザナミが浮き輪を右腕で抱え、左手にキャリーバッグを持って笑顔を浮かべて立っていた。
うん、意味が分からない。とりあえず果物を切ってワインに漬
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