第4話 鬼の少女、現状を把握する
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頭を何度も下げ、御坂に感謝の言葉を送った。御坂は気恥ずかしそうに頬をポリポリかきながら誤魔化した
「ううん、気にしないで。私のことは美琴でいいですよ。雪村さん」
「それじゃ、私のことは千鶴って呼んで、美琴ちゃん」
「あはは…それより、雪村さ…あ、いやっ千鶴さんって歳いくつなんですか?私は14です。千鶴さんって見た限り、15、6歳みたいですけど…」
「あぁ、それは俺も気になった。雪村って何歳なんだ?ちなみに俺は16だ」
「私ですか?…私は18歳ですけど…」
千鶴が普通に己の年齢を答え、「それが何か?」と聞こうとした瞬間、上条と御坂は信じられないような眼差しで「「嘘ぉ!?」」と叫んでしまった。しかし、それがいけなかった。
ピシッ−−−−−−
一瞬のうちに周りの空気が凍り付いたような感覚が上条と御坂を襲った。そして何故か千鶴の周りからドス黒い邪気のような空気がにじみ出て、ブツブツと何かを呟き始めた
「ふふふ……そうですよね。わたし14の頃から背は殆ど伸びないし、胸も大きくならないし、いくらあの時私が男装していたからって永倉さんや平助君から男扱いされるし初対面の時は平助君にガキ扱いされるし、沖田さんは私を弄りまくるし、何かと『殺すよ?』と脅してくるし、斉藤さんは無関心を貫くし、私ってそんなに女としての魅力が無いのかな?ねぇどう思います?上条さん、美琴ちゃん。私ってそんなに女としての魅力はないですか?…………」
千鶴が若干壊れ気味になり、どんどん彼女の眼が死んだ魚のような眼と変わり、あんなに綺麗だった黒髪も何故か段々傷んでいき、そのまま上条と御坂に詰め寄る。
二人は後悔した。とんでもない地雷を踏んでしまったと……
しかも幻覚なのか千鶴の髪が徐々に銀色に変わり、額には2本の角が生えているように見えてきた。おまけに彼女の後ろには巨大な鬼のオーラが見えてきた。
御坂は完全に戦意喪失し、もはや悲鳴しか声を出せなくなっていた。学園都市で7人しかいない超能力者の第3位にして多少なりと場数を踏んできた彼女を此処まで怯ませる千鶴はかなりの大物かもしれない
「うふふふふふ……」
「ひいぃぃぃぃぃぃっ!!」
対して上条は何とかこの場の打開策を考えていた。彼の場合は御坂以上に魔術師や超能力者、さらには聖人を相手に戦って生き残った男。しかも天然のほめ殺しのセリフを出し、精神的に弱っている時に気障なセリフで落とすのがこの男、上条当麻だ。
余談だが、彼が気障なセリフを吐く時は己の本心を込めて喋っている為、これで落ちない女は居ないため、多くの女性が彼に好意を寄せているのは自明の理…………………………………………………………………後ろから刺されてしまえ!このハーレム野郎
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