20話 『磨り減る器』
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り上がるぞ〜!
そいでもって赤魔のべっぴんさんには────エンハンスソード! バランスのとれた攻撃力と魔力を兼ね備えた剣ぞな!
どれも俺っちが冒険先で手に入れた、店では買えない逸品だ!!」
4人へと気前よく報酬の武器を渡すシド。
「そういえば愛の冒険家、だったっけ。シドさん自身は何の武器を使ったりするの?」
「俺っちかい? もっぱらアクス系ぞな!」
「アクス系って……斧か? そのヒョロイ体つきでかよ」
シファとランクの問いに、シドは気さくに答える。
「背中に装備したりもするけんど、今はこの何でも入る頭陀袋に入れちょるんだ!」
「み、見かけによらず力持ちなんでスねっ」
「おうよビル公! 俺っちこう見えて細マッチョ────あ゙だぁ?!」
勢いよく片手で大きな頭陀袋を持ち上げた拍子に腰を痛めたらしく、その部分を摩るシド。
「無理なさらないで下さい、もういいお歳なんですから……!」
「年寄り扱いはまだ早すぎるぞなテューテ!……とにかくこれで心置きなく氷の洞窟を探索出来るってもんよ、あんた方の事情は知らんけど健闘祈ってるぞ! そいじゃな!!」
頭陀袋を背負い直し颯爽と出発してすぐにボサ頭のひょろい姿は見えなくなり、メイドのテューテは溜め息を洩らす。
「シド様は冒険ばかりされて、たまに戻られてもお昼寝ばかり。留守を預かる私達の事も少しは考えて下さらないと………。皆さんもどうか無理をなさらず、いつでもお立ち寄り下さい……!」
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