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異伝 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(ヴァレンシュタイン伝)
異聞 第四次ティアマト会戦(その3)
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「今やらなければ今度こそ暴動が起きかねません」
「……」
「それに、こちらにも得るものが有ります」
「うむ、それは分かっているが……」
そうだ、得るものは有る。今回の放送は録画しておき艦隊の人間なら誰でも閲覧できるようにしておく。その代りヴァレンシュタイン少佐の朝の挨拶は以後廃止とする……。兵士達は不満そうだったがこれ以上朝の挨拶を恒常化する事は通常業務に差障りが有ると言って押し切った。そうそう兵達の我儘を聞いてはいられない。
「これは将兵達に対する福利厚生の一環だとお考えください」
「……」
福利厚生か、どうも釈然としない……。
「それに今回の戦い、我々だけで反乱軍に進撃する事になります。将兵の恐怖心を少しでも和らげる事が出来るかもしれません。それに相手を混乱させることも出来るでしょう」
こじつけでは無いのか? 今一つ納得できん。戦場でケーキ作りなどどう見ても馬鹿げている。そう思っているとオイゲンの大きな声が聞こえた。
「グレーブナー参謀長、ヴァレンシュタイン少佐の準備が出来ました。確認をお願いします」
声の方向に視線を向けるとオイゲンとロリ、巨乳、メガネ、その全てが揃った女が二メートル程の距離をおいて立っていた。おまけにネコ耳にツインテール……、うむ、見事だ! 気が付けば周囲も呆然として二人を見ている。喧騒はいつの間にか消えていた。
「グレーブナー、服が幾分小さいのではないか」
大声を出すのが恥ずかしかった、小声で問いかけた。責めているのではない、そのおかげで胸が強調されている。巨乳度アップだ。心配なのはボタンが飛んで胸が飛び出すのではないかという事だ。放送事故は有ってはならん。
「イゼルローンの喫茶店が使っているものです、借りてきました」
グレーブナーも同じように声を潜める。
「スカートも短いようだが」
「同じ喫茶店からこれも借りてきました」
「そうか」
悪くない、屈んだら下着が見えそうだが、悪くない。別に見える事を期待しているのではないが悪くないと思う。大体イゼルローンの喫茶店が使っているのだ、悪いわけが無い、膝上十五センチ、オレンジ色のスカートを見てそう思った。
「あのツインテールは?」
「イゼルローンで付け毛とネコ耳を用意しました。どうせならその方が皆も喜ぶだろうと」
「うむ」
俺も大喜びだ。その判断は間違っていない。
「誰の発案だ?」
「オイゲンです」
「うむ」
見事だ、オイゲン! ツインテールとネコ耳でロリ度アップ! 可愛らしさアップ! 卿は間違いなく奥義を極めた。次の人事考課では創意工夫に富む士官と書いてやろう、喜べ! 残る野望は裸エプロンと裸に白のワイシャツ一枚のしどけない姿だ。期待しているぞ、オイゲン!
「グレーブナー」
「はっ」
「
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