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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第三話 女難、当たった!その五
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「学園全体でも相当な広さだけれど」
「大学はその中でも」
「一番広いから」
「行くにはですね」
「迷わないでね」
 僕は詩織さんにこのことを注意した。
「実際に高校から大学に迷い込んでその日授業に出られなくなったって話もあるから」
「凄いお話ですね」
「高等部でも迷子になるからね」
 凄い話だと思う、話している僕自身も。
「だからね」
「わかりました、凄い大学ですね」
「世界中から人も集まってるしね」
「生徒数もですね」
「桁違いに多いよ」
 他の学校と比べてだ。
「そのことにも注意してね」
「クラスも多いですしね」
 詩織さんは僕にこのことも言って来た。
「そういえば」
「うん、生徒数が多いから」
「それで、ですよね」
「うちの学園は世界屈指のマンモス校だからね」
「日本全国、世界各国から人が来て」
「国際色も豊かだよ」
 目の色も髪の毛の色も肌の色も様々な人達が一緒にいて学んでいる、それが八条学園という場所なのだ。
「そのこともね」
「頭の中に入れておいて」
「そうして学園生活を楽しんでね」
「わかりました、それとですよね」
「うん、この街もね」
 僕は八条町の話もした。
「楽しんでね」
「この街も」
「楽しい街だから」
 その楽しさは僕が一番知っていることだ。
「この商店街だけじゃなくてね」
「その他にもですね」
「うん、色々な場所があって」
「八条グループの本拠地ですよね」
「そうだよ、企業町でもあるんだ」
 それがこの街のもう一つの特徴だ。
「だからね」
「八条グループの施設もですね」
「沢山あるんだよ」
「そう思うと凄い街ですね」
「神戸の中でもね」
 神戸市長田区の中にある、その西の端つまり神戸の端だ。
「かなり独特の場所だよ」
「そうなんですね」
「だから楽しんでね」
「そうさせてもらいます」
 詩織さんは明石焼きを楽しみながら僕の言葉に答えてくれた、そうして。
 僕達はたこ焼き屋さんを出て商店街を歩いていた、すると。
 商店街の中にだ、お店とお店の間にだ。露天の占い師さんが戚と椅子、占い師のそれを出して座っていた。看板が横に立てられていてそこに占います、千円とあった。
 鼻が高く曲がっていて顔は皺だらけだ、黒い丈の長い服に三角の大きな鍔のある帽子という姿は如何にも魔女だった。
 その占い師さんを見てだ、詩織さんが僕に言ってきた。
「あの」
「占ってもらいたいとか?」
「はい、そうしませんか?」
「そうだね」
 僕は詩織さんの言葉に頷いた、そしてだった。
 その占い師さんのところに二人で言ってだ、僕が占い師さんに言った。
「あの」
「何ですかのう」
 占い師さんは外見に似つかわしいしわがれた声で僕の言葉に応えてくれ
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