マクロスF
0737話
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に手をついて立ち上がろうとするブレラの背中へと足を乗せて身動き出来なくする。オズマもまた、非常電源が点いて俺がブレラを押さえつけているのに気が付いたのか驚きの顔をしている。……って、元々俺を連れてきたのはこういう非常事態に対処する為だったんだろうに。
「これは……アクセル・アルマー、お前は一体何者だ? 私をこうも容易く……」
サイボーグである自分が、生身である俺にあっさりと押さえつけられたのが理解出来なかったのだろう。どこか戸惑ったような声を出すブレラだが、今聞くべきは俺の方だ。
「さて、こうして捕らえられたんだ。お前が……いや、グレイスが何を企んでいるのが話して貰おうか」
「アクセル・アルマー、お前が何を言っているのか私には意味不明であり、理解不能だ」
「手前っ! この期に及んで誤魔化せるとでも思ってるのか!? 何故ランカの歌を戦争の道具にするんだ!」
地面に押さえ込まれたブレラへと詰め寄りながら叫ぶオズマ。だが、それに対するブレラの返答は短かった。
「彼女を守る為には絶対に必要なものだからだ」
「ふざけるなっ! 戦争に利用しておいてランカを守る為だと!? 11年前とは違う! 今の俺達にはバジュラに対抗する為の力がある!」
「そう、確かに守れるだろう。だがそれは今という限定的な時間に過ぎない」
「今は……だと? ん?」
その時、不意に何かに気が付いたかのようにオズマは地面に倒れ込んで押し倒されているブレラへと視線を向ける。そこにあったのはハーモニカ。その端にはヒモがあり、ブレラの首に掛けられていた。
「っ!? お前、そのハーモニカは……」
何かを思い出そうとしたオズマだったが、その言葉はブレラの身体から鳴った唐突な音で中断される。
だが、当然ブレラは現在押さえつけられている為に反応することも出来ず、俺へと視線を向けて来た。
そのままオズマへと視線を向けると、小さく頷いたのを見て背中を押さえつけていた足をどかす。
まぁ、正直なところブレラが暴れても幾らでも抑え込む事が可能だしな。それでも、不意の一撃を食らわないように一応の警戒はしておく。俺を狙ってくるのならともかく、オズマを狙われたら防げるかどうかは微妙だし。
そしてS.M.Sの戦力を純粋に減らすという意味では、俺よりもオズマを狙った方が効果的なのも事実なのだ。
そんな風に考えている俺の視線の先では、ブレラがどこかと通信を行い……
「バジュラが来たぞ。貴様等にも出撃命令だ」
その言葉と共に、素早く立ち去ろうとするブレラ。どうする? という意味を込めてオズマに視線を向けるが、戻って来たのは無言で首を振るオズマだった。
「確認しておくが、追わなくていいんだな?」
「ああ。本当にバジュラが攻めてきたのなら、
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