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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos35特別技能捜査課〜Interval 4〜
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すのですね」

リインフォースがポツリと漏らした。自分の名前を含めんと。それが悲しかった。否応なくリインフォースが居らんくなる現実を思い出させる。会話はそれでパタリと止んで、無言のまま案内される。廊下に局員さんの姿が徐々に増え始めた。チンクさんが「そうだ。1つ、頼みたいことがあるんだ、君に」そう言ってわたしに振り向いた。

「私が頼むのは筋違いだとは思うが。イリスのことをよろしく頼む。最近はあの子と歳の近い局員も増えたことで友人は出来ているようだが。それでも聖王教会内での友人関係に比べればひどく少ない。はやて。お前のように同い年で騎士の友人を局内で得るのは実に稀だ」

「大丈夫ですよ、チンクさん。シャルちゃんはこれからもずっと仲のええ友達ですから。ま、まぁ、ひとりの男の子を巡る戦いに関しては敵ですけど♪」

自分でそう言うて・・・ちょう後悔。恥ずかしさで顔が熱くなる。チンクさんは「そうか。それはまた」微笑ましいってゆう風に頷いた後、「あ。もしかしてその男の子というのは、お前の家族であるルシリオンという・・・?」そう訊いてきたから、「え、そうですけど・・・」頷き返す。でもなんで判ったんやろ。

「ふふ。イリスはどうも銀髪に思い入れがあるようでな。私との初めての邂逅の時でも、いきなり背後から抱きつかれてな」

チンクさんは懐かしそうに思い出を振り返ってるようで、とても楽しそうな表情を浮かべると、「どういった出会いだったのですか?」ってリインフォースが訊いた。わたしも「知りたい!」手を挙げて同意。

「ん?・・・あれは2年ほど前か。執務官補佐の試験をパスした後、本局へとやって来たイリスは、本局のあまりの広大さ故か迷子になっていたそうでな。その時に偶然見かけた私の後ろ姿を見、思わず抱きついたのだそうだ。あとで聞けば、あの子は本能レベルで銀髪の持ち主に好意を抱くという」

それを聴いたリインフォースが「銀髪に反応するとは、彼女も厄介なものを抱えているな」って呟いた。確かに銀髪を持ってる人の会う度に反応するなんて、最悪変な人に当たるかもしれへん。まぁ、シャルちゃんは強いからそう問題に巻き込まれへんとは思うけど。

「いや、さほど問題ではない。あらゆる世界を内包している次元世界とは言え、銀色とはかなり珍しい髪色らしくてな。銀髪を有した者を見るのは、リインフォース、そして写真だけでしか見たことのないルシリオンだけだ。どこかで聞いた噂だが、銀色とは古き王族の髪色らしい。そう思うと、ふふ、私の髪も捨てたモノではない」

そう微笑んだチンクさんは自分の長い銀髪に触れて、フワリと軽く払った。シャンプーの良い香りがする。サラサラやし、ルシル君並に手入れされてるな、きっと。

「話が逸れたな。まぁ、大体それからだな、私とイリスの関係は。本局で
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