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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第444話】
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冬も未来も人の子である以上、ストレスは感じる。

 だが訊いてもまともに答えてくれないのでは仕方ないという気持ちしか出てこなかった。

 ミニスカートを穿き、着ていた着替えや貴重品をロッカーに仕舞うと、美冬は手頃なポスターが無いか、辺りを物色し始める。

 撮影スタジオの更衣室という事もあり、無造作に置かれた手頃なグラビアアイドルのポスターを見つけると、それを篠ノ之箒がへこませた壁へと張り付けた。

 当初は近くのポスターと思ったのだが、サイズの合うポスターが見当たらなかった為、少し探すのに時間を費やしてしまった。

 これで偽装は完了、ちゃんと黛さん達に謝らないといけないのだが、今は時間があまりない。

 ふとポスターに視線が行く、グラビアアイドルは胸を強調する様なポーズで、人懐っこそうな笑顔を向けていた。


「……美冬の方が大きいし、形も良いもん」


 言ってから自身の胸を持ち上げる美冬、それを着替えを終えた未来が不思議そうに見てから口を開いた――。


「美冬、どうしたの?」

「にょっ!? な、何でもないよ!? あはは……」

「……? そっか。 ――あ、上手くポスターで隠れたね? ごめんね、着替えるの遅くなって」

「ううん、みぃちゃん気にしないで? じゃあ、メイク室に行こう?」


 美冬は未来の手を取ると、そのまま一緒に更衣室を後にしてメイク室へと移動した。

 ノックをし、メイク室に入ると既にメイクアップアーティストの女性がその場でスタンバイしていて、時間が圧してる事もあってか直ぐ様二人のメイクに取り掛かった。

 ナチュラルメイクを施され、一部髪にエクステンションのつけ毛が施され、自分達がする化粧がまるで子供のおままごとの様に思えるぐらい見違えるほど変わっていた。


「さっきの篠ノ之箒さんも良かったけど、肌の決め細やかさでは貴女達二人の方が断然上ね? やっぱり恋してる女の子だからかな? うふふ♪」


 恋してる――その言葉に二人して赤くなる、二人とも思い描いた人物が一緒だからだ。

 美冬は兄であるヒルトに対して、禁断の想いを抱いていたが先日したキスや行為によって、既に歯止めが効かない状態だった。

 皆の想いは知っていて、自分だけが我慢なんて出来ない、抱く想いは開けてはならないパンドラの箱だったのかもしれない。

 でも、今は兄とそういう事を出来たという想いが勝っている、血が繋がっていても……。

 ぐるぐるそう思っている間にメイクが終わり、見違えるほど綺麗に変わった二人の姿が鏡に写し出されていた。

 ため息が溢れる、だが撮影の時間も迫ってる為、二人はスタッフに連れられ地下スタジオの撮影現場へと連れられていった。

 撮影現場
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