いつか全てを話してもらうぞ
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とは思えないし、仮に年上であっても俺は敬語というものが苦手だ。今後、一緒に行動する事が多い相手なら敬語はなしにしたい。
「白波先生って、見た目通り敬語が苦手そうですよね」
「見た目通りって」
「ふふ、いいわよ。私もその方が楽だしね」
抗議の言葉を言おうとしたら彼女はあっさりと了承していた。さっそく砕けた言葉になっているし、適応の早い女だな。
「それじゃ交渉成立ってな。改めてよろしく彩流」
「恥ずかしげもなく名前を呼べる事に疑問が湧くけど、今はスルーしてあげる。よろしくね烈震」
「それはこっちのセリフだ」
この旧友のようなやりとり、彼女とは今日初めて会ったばかりだというのにかなり心地良い。彼女とは良い関係が築けそうだ。
「それで、どうして打鉄のデータなんて見てるのよ? 特に珍しくもないはずだけど」
「いやいや、ISのデータは見ているだけでおもしろいだろ」
この感覚は一般人には到底理解できない事らしい。
以前、友人にISのスペックについて語ったがドン引きされた経験がある。数値を見ているだけでもかなり楽しいのになんでわかってくれないかね。
「そりゃそうだけど。本当に見てただけなの?」
「おう」
実際は使えるデータを探していたんだけどな。殆ど収穫は無かったが。ただ、このIS学園には専用機持ちが何人かいる。焦らなくても大丈夫だろう。
「そう・・・ねぇ、烈震。気になる事はない?」
「気になること?」
彩流は俺の横に立ち、打鉄のデータが写されているモニターを指差した。
「打鉄はもう少し改良の余地があると思うんだけど、ここをさ」
彩流の持ち掛けた話は打鉄の改案。
彼女はキーボードを操作してモニター上の打鉄の情報を書き換えていく。中々におもしろい変更だ。だがそれよりも面白い考えが頭を満たす
「それもいいが今思い浮かんだんだが、そこよりも打鉄の特徴である・・・」
それから俺と彩流はずっと改案話で盛り上がり、気付けば23時なんていう時間になっていた。久々に熱いISの話が出来て楽しかった。ずっと一人旅でつまらなかった日々だったが、これが毎日続くのかと思えるとここの来たのも悪くは無い。
ただ、なにか一つ忘れてる気がするんだが・・・
「あ、織斑一夏に会ってねぇ」
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