暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第一章―剣の世界―
第6話?少女との出会い
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こまで来たの?」
「うん、そうだよ」
「えっ、マジで!?」

?思わず声を大きくしてしまう。カグヤは少しびっくりした様子で頷いた。

「う、うん」
「すごいね、一人でよく平気だったね」
「いや、確かに危険だけど、注意しながら行動すれば問題ないわ」

?こんな僕と同じぐらいの女子が一人でこれまで戦ってきたなんて。僕も頑張らないとな。とりあえず二人の足を引っ張らないようにしないと。

「そういえばさ、何でカグヤはここまで来たの?別に《はじまりの街》にいても問題なかったんじゃない?」

?ふと疑問に思い、特に何も考えずに口に出した。別に《はじまりの街》でクリアされるのを待っていても大丈夫だと思う。
?カグヤは少し間が空いたあと、照れくさそうに艶のある黒い髪を(いじ)りながら答えてくれた。

「私はね、怖かったの」
「怖かった?」

?言ってることの意味がわからず、僕は彼女の言葉を反復する。

「うん、あの茅場晶彦って人から聞いたチュートリアルが私には完全に信じることができなかった。だってそうでしょ??いきなり現れて突然ゲームから出られない、なんて言われても普通信じられないわ。特に一番信用できなかったのは、《はじまりの街》を含む全ての《圏内》がずっと《圏内》のままなのかってことだった。本当にずっと安全なの??そう思った瞬間怖くなって、本当にそうなってしまう可能性があるのなら、街から外に出て強くなった方がいいんじゃないかな、そう思って私は《はじまりの街》から出たの」

?そこまでカグヤは言うと、「ふぅっ」と息を整えたあとに言葉を締めくくった。

「だからね、私が《はじまりの街》を出たのは『ゲームを攻略してみんなを助けるため』とか大層なものじゃなくて、単純に怖かったからなのよ」
「……そう…なんだ」

?僕はそんな情けない返事しかすることができなかった。
?僕は《圏内》が《圏内》で無くなるなんて考えていなかったから全くそんなこと思わなかった。だからカグヤの意見に少なからず驚いてしまう。

「……でもさ、別にいいんじゃない??怖いからって理由だろうが、みんなを助けるためって理由だろうがさ」

?カグヤは僕の言葉に目を見開くが、構わず言葉を続ける。

「ゲームをどうプレイするのかはその人の自由なんだしさ、気にすることないよ。僕だって『みんなを助けるため』なんて大層なことのためにここまで来たわけじゃないんだし」

?僕の理由はせっかく買ったのに引きこもってるのはもったいないなあ、というカグヤと比べるのも恥ずかしいものだしね。
?僕には『みんなを助ける』なんてことは恐れ多くてとても考えられないし、実行できない。そういうのは他の人に任せよう。

「それに、この街に来たってことはカグヤも第一層
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