暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第一章―剣の世界―
第3話?森の秘薬T
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あっさり倒すほうがすごいと思うけどな。あと余計なお世話だ。僕が一番そう思ってるよ!

「じゃっ、そろそろ進もうぜ」
「……ああ」

?カイとコウはそう言いながら武器をしまい、再び歩き始める。僕もそれについていった。歩きながら会話も再開する。僕から切り出していく。

「なぁ、僕ら何時にはじまりの街を出たっけ?」
「五時三十分ジャスト」

?僕の一つ前を進んでいるカイがこちらを振り向かずに答える。コウ、カイ、僕の順番で縦一列になり進んでいるので、二人の背中しか見えない。
?ちなみにコウの服装は初期装備のもので武器も変わらずスモールソード、カイの服装は初期装備の上に黒に近い青色をした革製の上着を着ていて、装備は長槍。二人に対して僕の服装は初期装備の上にはじまりの街で購入したフードのついた深い緑色の革製の上着を羽織って、装備は昨日と同じくスモールブレード。

?僕は上着のポケットに手を突っ込む。

「もう二時間も経つのか〜」

?時間が経つのが早く感じる。まぁ、コウについて行くので精一杯だったし仕方ないかもしれない。

「ていうか、まだ着かないのか??コウ。そろそろ疲れてきたから休みたいんだけど」
「……落ち着け、カイ。もう少しだから」

?そう言いながらもコウはズンズン進んでいく。僕やカイのようなSAO初心者とは違い、βテスターだからこそできる行動だ。いやはや実に頼もしい。

?全く関係のない話だが、僕たち三人は一緒に行動してはいるものの僕たちはパーティーは組んではいない。
?このことに関して僕は何故組まないのか、という疑問を覚えたので聞いてみるとコウは少し目を細めてふっと笑い、

『──()()()()()()()()()

?と言った。
?よく意味がわからなかったが、多分考えがあっての選択だろう。敢えて深くは聞かなかった。

「おっ、見えてきたぞ」

?コウの声にいつの間にか下を向いていた顔を上げた。気がつくと今自分がいる場所の先に小さな村が見えた。あれがコウが言っていた目的地らしい。
?村というだけあってか、はじまりの街が派手だったからかはわからないが目の前にある村はとても質素に見えた。

「これが、ホルンカっていう村か……」

?ようやく着いた、という感想の代わりに僕は小さく呟いていた。


◇◆


?《ホルンカの村》に着いたら休めると思っていたが僕の思惑とは違い、コウは着いてすぐに村にある家にお邪魔してクエストを受けた。

?クエストの名前は《森の秘薬》。
?クエストを出した人の事情は聞き流していたのであまり覚えていないが、内容は確か『ここから西の森に生息する捕食植物の胚珠を取ってきて欲しい』だったはず
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