暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第57話 追い詰められる戦場
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した人間と世界はかなり酷い状態らしいです」
「そんな風にこの世界もなるんか………?」
「このままじゃそうなります。咄嗟にエンジェルソングを阻害する一時的なプログラムで皆を援護しましたけどそれも良くて2時間が限界だと思います」
「それまでに何とかエンジェルソングを止めなくてはならないんやな………」
「はい。そしてそれが出来るのは中に侵入した突入組次第って事になります………」

エローシュの言葉を聞きながらはやては前を向く。下は向いていなかった。

「それだったらきっとなのはちゃん達がやってくれる。なら私達は最初の予定通り、大悟君を守りながら戦うだけや!!!」

気合を入れ直し、力強い言葉で自分を鼓舞するはやて。

「皆、この場には私達しかおらへんけど、絶対に突入組のみんながやってくれる筈や!!だから皆信じて頑張ってや!!!」

そのはやての言葉に直接答える者はいなかったが、それでも皆が応えてくれたと確信が持てた。

「エローシュ君も頑張ってね!!」
「ああ」

真白にそう答えたエローシュだが、その内冷静に分析して不利な事に状況を覆す一手を考えていた。

(ああはやてさんは言ったが、実際は厳しいだろう………せめてもう何人か来てくれれば………)

ここに来る前にイーグレイ家とシャイデやアルビーノ夫妻に連絡を入れたエローシュ。彼女等は後ほど、来るように話していたのだが、先ほど連絡し、止めさせた。
無理にでも来ると言ったゼストをメガーヌとジェイルが懸命に宥め、止めた。来ない事に一安心したエローシュだったが、これで唯一来れる筈だった援軍が無くなった。

(最初のあの人数で何とか耐えられる計算だった。その人数がかなり減り、更に敵は想定よりも多い。援軍も無闇に来れないとなるとやはり状況は………)

そう深く考えていたエローシュは油断してしまった。疲労もあったのだろう。

『エローシュ!!』
「しまっ………!?」

不意にエローシュに向けられ、グラビティブラストを発射しようとしていたブラックサレナが居た。他の角度からエローシュを守っている真白は気が付いていない。

(今やられるわけには………!!)

エローシュがやられれば、今戦っているメンバーは直ぐにエンジェルソングを受け、動かなくなるだろう。徐々に高度の上がるゆりかごはエンジェルソングもそれに合わせて広範囲に歌を広げていく。大悟が止まってしまえば、例え中で味方が居てもその前に世界が終わってしまう。

そんな悪い事に思考が行く中、エローシュの後ろから猛スピードで横切る人影が居た。

「はあああああ!!!!」

覇気のある声で固い装甲のブラックサレナを一閃した影。

「トーレ・イーグレイ…………いや、ランスターと名乗っておくか。トーレ・ラ
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