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一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第一章―剣の世界―
第2話?夜の予行練習
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なーる」
「……何だよ、なーるって」
「なるほどって意味」
「…………あっそ」

?コウはそれほど興味無さそうに返してきた。
?ていうか流された。やめてよ、なんか寂しいじゃんか。スルーされるのって結構辛いんだぞ?まぁ、コウはボケるタイプじゃないから分かんないかもしれないけどさ。

?話を戻して……
?βテスターたちのやり方に少しずるいなあと思いつつも、まぁ生き残るためなら仕方ないかと思った。
?悲しいことに一番大事なのは自分の命だ。
?もちろん友だちや家族も大事だが、それは自分の命あってこその話だ。

「……で、二つ目」

?目が暗いのに慣れてきたのか、さっきよりも明確にコウが中指も立てたのがわかる。
?カイの方はさっきから全く反応を見せない。多分コウの話を真剣に聞いているんだろう。ちらっと見てみると、あくびをしていた。……余裕だなあ、こいつは。

「俺たちも攻略を目指す以上、ずっと此処にはいられない。俺たちも彼らと同じように行動する。俺も一応βテスターだからな、ある程度のとこまでは記憶している」
「……それが僕たちが今フィールドにいるのと関係あるの?」

?僕はいまいち分からなかったので、コウに疑問を投げかける。いや、ほんとに何の関係があるんだと思ってる。
?コウは片手をポケットに入れながら僕の質問に答えた。

「……いや、多分ここら辺もたくさんのプレイヤーで埋まっちゃうからな、早い内に次の村に行きたいんだ」
「うん」

?順序よく説明するコウ。それに頷く僕。自分で言うのもなんだが、なんか教師と生徒みたいだった。
?そう言えば、もう学校行けないんだなあ。普段だったら嬉しいはずなのに、寂しくなってきた。もう先生にもクラスメートとも会えないんだなあ。少し……っていうか結構ショックだ。
?まさかゲームで学校の大切さを知ることになるとは……。人生何があるかわかんねーな、ほんと。

「……で、俺とコウはもうSAOでの戦闘を経験してるけど、ユウはまだだろ?」
「うん」
「だからさ、早く次の場所に行くために今のうちに戦闘に慣れておくんだよ」
「あぁ、そーいうことね」
「……そういうことだ」

?僕は納得し、肩に背負っている武器に視線を動かした。
?動かした視線の先には僕の身長の半分ほどの長さを持ち、装飾も何もされていない質素な武器――曲刀と呼ばれる武器の一つ《スモールブレード》がある。
?本当はカタナを使いたかったが、SAOにはカタナというスキル自体がないらしく、渋々初期装備の片手剣《スモールソード》から刀と名前のついている曲刀を選んだという話があったりする。

?曲刀といっても、見た目的にはカタナより少し刀身の反りが大きいということぐらいだ。他にも違いはあるかもしれないが、SAOでも現
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