第3章 聖剣の影で蠢くもの
第31話 結婚しよ
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ましてやユニゾンすれば敵なしといっていい。
ヴォルケンリッターたちも、竜王タンニーンや魔王サーゼクスの『女王』グレイフィアといった最上級悪魔クラスと同等かそれ以上だと考えている。
むろん、実際に戦ってみないことにはわからないが、情報収集の結果、自らの戦力に自信を持っていた。
「私は、はやてちゃんに賛成かな」
八神家は少数精鋭である。
組織を相手にするのは危険であると考えた。
いかに突出した力を持っていようと、多勢に無勢ということもある。
シャマルは、闇の書時代、時空管理局という巨大組織と相対したことを思い出していた。
たしかに、闇の書は管理局を相手に猛威を振るっていた。
しかし、結局最後は管理局に敗れたのだ。
個人は組織に対して無力である。
それがシャマルの結論だった。
「それぞれメリット、デメリットがありますが、マスターの意見に同意します」
続いて、リインフォースもはやてに賛成した。
闇の書が蒐集を終えて暴走したときに、表に出るのは、彼女だ。
管理局との戦いで、組織の力を嫌なほど味わっている。
古代ベルカ時代には、数にものを言わせて、休むことなく波状攻撃をしかけられたこともあった。
他にも、協力者との顔つなぎや情報の共有といったメリットも考えられた。
「ザフィーラはどう思う?」
「賛成、反対どちらの意見も一理あります。ただ、組織がバラバラということは、組織のしがらみもないということです。利用するだけ利用して、馬が合わなければ離脱すればよいのではないでしょうか」
ザフィーラは消極的な賛成だった。
寄合所帯であることを逆手にとって、都合のいいように利用するべきだと主張した。
むろん、こちらも同じように利用されることになるだろうが、それはお互い様である。
「これで、家族全員の意見が出そろったわけだ。賛成が3、反対が2だね」
あとは、はやての決断次第である。
家族が見守るなか、はやては沈思黙考した。
「うん、決めた。禍の団に所属する方向でいくよ」
「理由をお聞きしても?」
はやての決断を聞いて、リインフォースが理由を尋ねる。
「知っての通り禍の団はいくつかの派閥に分かれているけれど、主要な派閥は2つある。旧魔王派と英雄派だ。まだ、ヴァーリチームは合流していない。このうち、旧魔王派とは協力できないだろう。人間を見下しているからね。ボクは、英雄派と手を取ろうと思う」
なおも続ける。
「英雄派の目的は、化け物を倒すこと。三大勢力と敵対する予定のボクたちとは目的を一にできるんだ。トップの曹操は奸智に長けた油断ならないヤツだけれど、うちにはシ
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