マクロスF
0736話
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キャサリンへと笑みを浮かべた視線を送っている。
ランカの件でこれからより優位にバジュラと戦えると判断したからなのだろう。誰もがどこか浮かれているような雰囲気を発していた。ただ1人、少し難しい表情を浮かべているジェフリーを除いて。
「と、とにかく! アクセル大尉には規律を破った罰を受けて貰います! 構いませんね!」
「罰? 減給とかか?」
「さすがにそこまで重い罰を与える訳じゃ無いわ。ただ……そうね。EX-ギアの動力を切ったままで格納庫内を10周程してもらい……あら? どうしたの?」
意地の悪い笑みを浮かべながら告げるキャサリンだったが、俺に取ってそれは罰でも何でも無い。いや、確かに若干面倒臭いけど、その程度なら鼻歌交じりにやってのけるだけの身体能力があるのだ。
それを知っているからこそ、その場にいたブリッジクルーを含めたメンバー達はどこか生暖かい視線をキャサリンへと向けている。
そして、クランが代表して一言。
「残念だが、それはアクセルにとって罰じゃない」
「……え? だってEX-ギアよ? 動力を切ってる状態よ? 普通ならまともに身動きするのも苦労する状態なのよ?」
「そう、普通ならば……だ。残念ながらアクセルという男をその普通というカテゴリに入れるのは若干……いや、かなりの無理がある」
「ああ、そう言えば彼女はアクセルのこと知らなかったんだっけ? だから自信満々にああいう罰を与えた訳だ」
クランの言葉にミハエルが相づちを打って頷く。口元に苦笑を浮かべながらの言葉だ。
まぁ、俺がEX-ギアを使いこなしたりしたのはキャサリンがS.M.Sに派遣されてくる前なんだから、それを知らなくても無理は無いだろう。
シェリルもまた、あ、やっぱり……といった風にどこか呆れた表情で俺へと視線を送っていた。
「何よ、一体何が言いたいの?」
「……ま、簡単に言えば外見はああでも、体力的には化け物だって事だよ」
ブリッジの扉が開き、オズマがそう告げながら中に入ってくる。
そんなオズマを見て、キャサリンが口を開きかけ……結局何を言うでも無く口を噤む。
その代わりという訳では無いんだろうが、ボビーが声を掛ける。
「オズマ、ランカちゃんはもういいの?」
「ああ、特にこれといった事はな。ただ、さすがに直接戦場に出たから、色々と参っているところはあるみたいだが」
無理も無い。何しろ目の前でバジュラが死んでいく光景を見たのだ。一般人のランカには色々とキツイものがあったのは事実だろう。それに、ランカはガリア4でのトラウマもあるしな。
「それで、だが。アクセルに対する罰がEX-ギアを使ったマラソンというのはちょっと軽すぎるから、悪いがその件に関しては俺に任せてくれないか?」
「オズマ……?」
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