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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
序章 出会い
Story4 花時の殲滅団
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抜けた。
ポニーテールに束ねた2人の髪の毛が風で揺れる。しばらく2人は、何も言わずにただ、お互いの瞳を真っ直ぐ見つめ続けた。
口元に小さな笑みを浮かべ、最初に沈黙を破ったのは、

「やっぱり、リンには気づかれていた()()。」

突然女言葉になったアオイだった。女言葉で喋り出したアオイを見ても、リンは全く動じない。

「そろそろ話しても、私は良いと」
「ダメ()!」

リンの言葉を遮るように、アオイは女言葉で声を荒げた。

「まだ・・その時じゃない()・・・まだ、ね・・・・」

後半の方になると、アオイの声がだんだん小さくなっていく。

「心配()()()()、大丈夫()。いつか必ず、皆にも話す()。」

引き攣った、悲しそうな笑みを浮かべて、アオイはリンに笑い掛けた。何かを言おうとして口を開いたリンだったが、アオイの笑顔を見て開きかけた口を一度閉じ、

「分かった・・・」

たった一言だけ、呟いた。

「・・・さーってと、特訓も終わったし、ギルドに戻ろう()、リン。」

いつもの口調に戻ったアオイが、さっきの笑顔とは全然違う―――明るく、楽しそうな―――笑顔を浮かべてリンの右手を掴んでギルドに向かって走り出した。
チリン―――と、鈴の音が鳴り響いた。
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