第2話〜特科クラスZ組・始動〜
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ンバランスだから、一人ぐらいそっちに加わろうか?」
「ふむ、私はそれでも構わないが・・・」
ラウラはエマとアリサを交互に見やると、一応賛同を得たようだ。問題は誰が行くかということだが、アリサは相変わらずリィンは却下だと目で言っている。
「なら、ケイン。君が行くといい」
「分かった。・・・じゃあ、マキアス達も気をつけてな」
提案したのはケインだが、自分が推薦されるのは少々驚きだったようだ。別段嫌では無く、持ち前のポーカーフェイスで快く引き受け男子組と別れて進む。エマ、アリサが後衛、ラウラが前衛ということでケインは愛用の黒剣に持ち替える。
「ハアァ!」
魔獣に遭遇するやいなや真っ先に斬り込みに行くケイン。複数の軟体魔獣が彼の存在に気づいた時にはもう存在が消滅していた。立て続けに出てきた飛び猫をケインは篭手で掴み、軽く真上に放って黒剣で串刺しにする。彼の足元まで近づいた甲虫型魔獣をブーツの靴底で蹴り飛ばして持ち前の早撃ちで仕留めた。ケインは腰のホルスターに導力銃を納め、剣を一回転させてから背の鞘にしまう。
「お疲れ。実はさっきから後衛続きで退屈してたんだよ。いやぁ、戦った戦った」
「お疲れというかわたし達、何もしてないんだけど・・・」
「・・・見事な剣捌きだ。どんな流派か見当も付かないが」
「我流だよ。村で狩人やってたんだ」
会話しながらも周囲への警戒は怠らないのがケインスタイルだ。先ほどはしくじったが、幸い今は魔獣の気配は感じないとケインは3人に伝える。全員で暫し談笑をしながら出口から吹く風の音を頼りに部屋の奥へと歩いていく。段々と風の音が強くなり、奥に階段が見える広間へとたどり着いた。
「ふぅ、どうやらここが終点のようですね」
「そうだな。・・・さて、あの教官、何発で肋逝くかな?」
「ちょ、ちょっと、ケイン!?それは流石に・・・」
「フッ、冗談だよ。アリサは心配性だな」
「あなたが言うと冗談に聞こえないのよ・・・」
やっと着いたという思いのエマの言葉に激しく同意し、あのサラ教官とやらをどうしてくれようかと右手拳の指をポキポキ鳴らすケインにアリサがツッコミを入れる。そんな折、ヒヨコが卵の殻を破るようなピキ、パキという音が聞こえてきた。
「・・・ケイン、指鳴らすの、やめてくれない?」
「俺じゃなくて・・・あれだな」
右手の台座を差すケインの指の先には先程まで石像だったものが動いている。龍の姿をしたその像は変色し、4人の目の前に立ちはだかる。
「石の守護者・・・暗黒時代の魔導の産物か」
「へぇ、帝国ってこんな化物量産してたのか?」
「そんな訳無いでしょう!?」
「だよな。・・・戦うしかないか。さて、俺とラウラ
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