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ロックマンX〜朱の戦士〜
第八十三話 Weapon Laboratory
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前に執着したのは寧ろアイゾックというレプリロイド…だった…」

それだけ言うとハイマックスは機能停止した。

ゼロ「アイゾック…か」

ナイトメア調査員を組織し、大仰な演説を披露した科学者レプリロイド。
あのレプリロイドが自分を…。
そう思った矢先、正面から靴音がした。
靴音は主の姿を伴い近づいてきた。
噂をすればアイゾック本人が姿を現した。
アイゾックはゼロを見つめると含み笑いをする。

ゼロ「何がおかしい?」

笑いは高笑いに変わる。
老人にしては酷く騒がしい笑い方であった。

アイゾック「アーハハハッ!!笑わずにはおられんわい!!あのエックスでさえ歯が立たなかったハイマックスを、ルインに続いて倒してしまうとはな!!ハハッ、笑いが止まらん!!」

事実、アイゾックはいつまでも笑っていた。
何故かゼロは彼が酷く気に入らなかった。

ゼロ「…気でも狂ったか?お前の仲間がやられたんだぞ?何がそんなにおかしい?まあいい…お前にゲイトの居場所を答えてもらう。力ずくでな!!」

一足飛びにセイバーを構え、アイゾックに斬り掛かった。
しかしアイゾックは余裕の笑みを浮かべていた。
ここで女神はある失敗を犯していた。
彼女がゼロに与えたボディはオリジナル・ボディを似せた物である。
彼女はロボット破壊プログラムとゼロの夢に介入するプログラムが無いコピーボディを与えたのだが、1つだけ外していない物がある。

アイゾック「ヌハハハ!何か言ったか?小僧!!」

手を突き出すと、ゼロの身体を電流が襲う。
それは彼がゼロの動きを止めるプロテクトプログラムである。

ゼロ「うわああああ!!な、何だ!?身体が…動かん!!くっ…」

苦痛に膝をつくゼロを悠然と見下ろすアイゾック。
その様子はまるで抵抗する子供をひらりとかわす親のようだった。

アイゾック「ゼロ…貴様のことはこのわしが1番…フン、まあいい。生きていることさえ分かれば貴様などいつでも捕らえることが出来る」

アイゾックはそう言うと空間を捩曲げる。

アイゾック「(しかし、誰がやったのか分からんがわしが造り出したプログラムが一部無くなっておる。これは保険の製作を急いだ方がいいかもしれんな…)」

ゼロ「まっ、待て!!逃げるのか?くっ!か、身体が…」

必死で身体を起こそうとするが身体が麻痺して満足に動けない。

アイゾック「ふん、今の貴様に何が出来る?ポイントTRUL13にゲイトの研究所がある。逃げはせん。また会おう。約束する」

嫌味たらしく言うとアイゾックの姿は消え、ハイマックスの残骸と擦り切れた床や壁といった戦いの後だけ残された。























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