空腹
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ればならないな。
今はこのパンで食い繋ごう。
「失礼、主よーー思わず失言してしまいました・・有り難く頂かせてもらいます」
膝をつき、忠誠を誓いパンを一気に噛み千切った。
「分かればいいのよ・・私は講義に出席するから、騒ぎを起こさず周りの使い魔と、仲良くしてなさいよーー」
腰に手をおき、無い胸を張りながら
堂々とした面持ちで、いい放ち
優雅に歩いていった。
「ーー待機というわけか・・」
暇を持て余し周囲の散策を行(おこな)う。
正直、使い魔には興味をもっていたのだ。
辺りが芝生の広場に出て歩いていた
ところ、青い竜がいた・・美しい。
力は勿論・・知力もあるのだろう。
強いソウルが物語っている。
見ていた私に反応して顔を向けてきた。
ささやきの指輪を装備してみよう。
ソウルに分解していた情報を、
再構築させ顕現させる。
通常、沢山の装備を持ち運ぶのは、非効率で
戦いの邪魔になるが・・武器や道具を、
ソウルに分解し必要なときに
形にすることで可能としている。
土に自然と還る物は基本的に
この摂理に該当する仕組みだ。
「君は凄い力を持っているな・・」
龍の顔を見つめながら語りかける。
「なにこの人間! いきなり! 確かあの時召喚されてた人間の使い魔なのね!」
いきなり話しかけたのが不味かったのか、
機嫌を損ねてしまったようだ。
「いきなり話し掛けて悪かったな・・あの広場に君もいたのかーー」
こんな目立つ龍なら気づくと思うのだがーー
見落としてしまったのだろうか。
「ーーーー!? 私の考え聞こえているの! 声出してないのにーー」
心底驚いてるな・・そんなに
予想外なことなのか?
「聞こえているよーー」
「何者なのね! ただの人間じゃないわね!」
警戒されてしまった・・自身の証明か、
説明してもいいが・・信じてもらえるか、
疑問だなーー
「ーー今から話すことを信じてもらわないことには始まらないのだが・・聞いてもらえるか?」
「ーーえ!? 話してくれるの?」
目をキラキラと子供が喜んでいるようだ。
「警戒されるのは困るんだ・・君に聞きたいことがあってな」
「わかったわーー話してみるのね!!」
承諾してくれたところで芝生に寝転んだ・・
呪いの刻印が現れ導かれた土地・・
ドラングレイグーー人の理を
呼び戻すためにソウルを求め・・
悠久の戦いを・・幾重の死を越え
心を擦りきらし、散っていった者や・・
絶望して歩みをやめた者を尻目にーー
巨大なソウルを持つ者を探し
玉座を目指した
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