五之巻 響く、そして蒼き鬼
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当日、屋久島
ソウキSIDE
「はっくしょおぃぃぃ!!」
「ちょっ、大丈夫ですか?ヒビキさん」
「いやぁ、大丈夫、大丈夫、それよりも、ほらっ、イルカがいるぞイルカ」
「うわぁ本当ですね。しかもあんなにたくさん」
「イルカがいるぞ〜たくさんいるぞ〜ぞ ぞ ぞ ぞそそそそぞぞそそソガイルカ〜」
「相変わらず、変な歌ですねぇ」
「いや、変じゃないから。おっ、シュッ」
ヒビキさんは突然下に向かってお決まりのポーズをとる。
俺もなんか考えようかなぁ。
と言うか誰にやったんだ?。
「ヒビキさん?なにやってんですか?」
「いやぁ、ちょうどさ、ソウキと同じくらいの少年がいたから…!?」
「どうしたんですかっておわぁっ!ちょっ、ヒビキさん!?」
何故かしたに降りるような音がしたので何事かと思い振り返ってみると、そこには居らず、下をみると、ちょうど3歳くらいの小さな男の子が、海に落ちそうになっていた。
「!?ヒビキさん…、そう言うことか、って、こうしてる場合じゃない!ヒビキさん!」
危ないと思い、自分も飛び降りる。
そこには今にも海に落ちそうなヒビキと、楽しそうにはしゃいでいる、男の子の姿があった。
「くっそ!ヒビキさん!」
急いで引き上げようとするも、男の子がはしゃいで、ヒビキの耳をつねってしまったため、ヒビキが痛みで暴れてしまい、ヒビキを掴む手が、虚しくも空を切った。
だが、再度手を動かし、ヒビキの腕を取ると、勢いよく上に上げた。
ドサッ!!
「おぅっ!」
「うわっ!」
「きゃっきゃっ♪」
「助かった〜」
「いや、本当にヒヤヒヤしましたよヒビキさん」
そのような会話をしていると、ドアから男の子の親と思われる男女が出てきて、心配したと言いながら、男の子を連れて行った。
そしてヒビキさんはなにも言わずそこにいた俺とおんなじような年の少年に結構鍛えてますシュッと、言い、あのポーズを取りながら立ち去って行った。
もちろん俺もついて行った。
でもまさか、あの少年が知り合いだったなんて、この時はまだ知る由もなかった。
フェリーが到着し、ヒビキさんと降り、山へと向かおうとしていたところ、やけにテンションが高い女性たちが、再開を喜んでいた。
その近くには、さっきの少年がいて、ヒビキさんは少年に近づくと肩を叩き、あの意味不明な歌の別バージョンらしきものを歌い歩いて行ってしまった。
途中、車にぶつかっていたことは内緒にしておこう。
「って、追いかけないと、ヒビキさ〜ん!待ってくださいよ〜!」
山へのバス停の公衆電話前
「ちょ、ヒビキさん機械音痴なんですから、俺に電話させてください」
「なんだよ、人をそんな機械音痴呼ばわり…」
「事実なんですから、しょうがないでし
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