第1章 双子の兄妹
1-3 初めての感覚
初めての感覚
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ユミに嫉妬しちゃうよ」
「なに? パンクしちゃったの? マユミ」
「う、うん」
「で、これがケンジ君のチャリ」美穂がふてくされたように言って、マユミの乗ってきた自転車を指さした。
「そっかー」ユカリが感心したように言った。「高校生ぐらいって、兄妹いがみ合ったり無関心だったりする事が多いのに、ホント珍しいよね、あんたとケンジ君。仲良過ぎじゃん?」
「だよねー」美穂も言った。「実は、ケンジ君、マユミに気があるんじゃない?」
「えっ?!」マユミはみるみる赤面した。
「可能性あるよね。あんた巨乳だし。天然入ってて、無害そうで、男子高校生ウケ、いいからね。しかも一緒に暮らしてるから、抱こうと思えばいつだって、」
マユミの顔から火が噴いた。
「でもケンジ君は世の中のオトコと違って、紳士だよ。そんないやらしい下心持ってるわけないじゃん」
「それもそうか。それに兄妹だしね」ユカリと美穂は顔を見合わせて笑った。
部室の前でケンジは、リュックを下ろしながら、噴き出した汗を首に掛けたタオルで拭った。
拓志がエナメルバッグを担ぎ直しながら言った。
「何だよ、ケンジ、おまえチャリはどうした?」
「マユに貸した」ケンジは言った。
「何だと?! マユミちゃんに? なんで」
色めき立った拓志の態度に、少したじろいだ様子でケンジは答えた。
「マ、マユの自転車が昨夜パンクしちまってさ、あいつも朝早いから俺のを貸してやったんだ」
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拓志は部室の中でパック入りの豆乳を飲んでいた康男に向かって大声を上げた。
「康男、聞いてくれ、こいつマユミちゃんに自分のチャリ、貸してやったんだと」
「何っ?!」
康男はいきなり立ち上がった。「って事は、ケンジ、マユミちゃんはおまえと間接エッチしたって事なんだな?」
「なっ!」ケンジもいきなり大声を出した。「な、何だよ、『間接エッチ』って!」
「だってそうだろ? おまえの跨がったサドルにマユミちゃんが股間を擦りつけてるって事だろ?」
「ばっ!」ケンジは真っ赤になって言葉を失った。
拓志が呆れたように言った。
「康男の妄想はぶっとんでるな、相変わらず」
◆
その夜、マユミはベッドに腹ばいになって、美穂から借りた本を広げ、食い入るように読みふけっていた。
『昌広は、自分のTシャツを着た妹を抱きしめ、そっとキスをした。 「マサ兄のTシャツ。おっきいね」 恥じらったようにそう言う恭子の頬を優しく撫でた昌広は照れたように言った。 「こんなのも、『彼シャツ』っていうのかな」 それから彼は妹が着ている自分のシャツの裾をめくり上げて、硬く隆起した乳首を舐め、唇を突き出して吸った。妹は甘い声で喘いだ』
マユミは、パジャマ代わりの薄いTシャツをめくり上げて
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