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ロックマンX〜朱の戦士〜
第八十二話 Dream
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その日会いに来たライト博士はやつれはて、憔悴しきっていた。
いつもと様子が違うことを、エックスも察したのだろう。

エックス『どうしました?博士…お疲れの様子ですが…』

ライト『エックス。お前は本当に人間と同じようだな…だがそれだけに…ゴホッゴホッ…お前のように極めて自分達に近い存在を受け入れるには、まだ人類は幼すぎるかもしれん…人はお前の無限の進化の可能性を危険と感じるかもしれない…“エックス”という名前には危険という意味もあるのだ。』

暗転。






































場面が変わり、これがエックスとライト博士の最後の日だと…何となくわかった。

ライト『すまないエックス…。お前を世の中に出してやるには、時間が足りなかった…』

更にやつれたライト博士は、掠れた声でエックスに詫びた。
そこまで言うと、ライト博士は咳き込んだ。

エックス『ライト博士!!』

ライト『わしはお前に悩み考え、そして進化を戦いとる力を与えた。だが、それをまだ解放するわけにはいかないのだ』

それはエックスの封印宣告であった。

エックス『博士。私はこの力を正しいことのために使います。希望のために!!』

バスターを胸に翳し、エックスは“父”に誓った。

ライト『ああ、もちろんわしもそう信じている。お前がその正しい心を持ち続けるということを。未来の人々が…世界がそう願うことを…』

エックスの言葉にライト博士は心から嬉しそうに笑った。
カプセルの蓋が閉まる。
2人の顔に悲しみはない。
最後に残った菱形の窓にライト博士が顔を覗きこむ。

エックス『博士…』

ライト『さらばだ、エックス…ワシの…未来の希望』

それがエックスとライト博士の最後の別れだった。
そこから幻が終わる。




































ルナ「皮肉なもんだよな。世界の平和と人々の希望のために造られたエックスが戦いの真っ只中にいるなんてさ」

エイリア「…………」

遠い目で呟くルナにエイリアは何も言えなかった。
ルナは星空を見上げながら呟く。

ルナ「俺は誰に造られたのかも分からねえし、何のために造られたのかもさっぱりだ…。世界がどうなろうとぶっちゃけどうでもいいけど。ダチを助けてやりてえしな。パーツ、後でエックス達に渡しておいてくれや。」

パーツの入ったケースをエイリアに渡すと屋上から去ろうとする。

ルナ「そうそう、エイリア、お前もちっとは肩の力を抜けよ。いつもそんなんじ
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