下忍編
必要不可欠
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はない。確実に狂っていて、そして何より、それは強さの証明だ。
たかが、下忍が太刀打ちして生き残れるかどうかすらあいまいだろう。
…死んでなきゃいいけど。
そう思いながら、サイに話しかけに行く彼奴を見る。
その顔を見ていると、ずきずきと、お面の下の頬が痛んだような気がした。
…
むくりと起き上がったカトナは、辺りを見回し、自分の横にカカシが寝ているのに気が付くと、ぺちぺちとその頬を叩く。
しばらくの間、叩き続けていれば、カカシの目がゆっくりと開き、カトナの姿をとらえる。
「…おはよう、カトナ」
「先生、ここ、どこ?」
「ああ、タズナさんの家だよ」
タズナ? と首をかしげたカトナは、それが自分の依頼人の男であることを思い出し、そっか、と頷くと、窓の外を見る。黄昏の色の空に、これは相当気絶していたのだろうと予測したカトナは、ふと、思い出した自分の刀を慌てて探し、枕元に置いてあった大太刀を抜く。
ぼきりと、途中で折れてしまっているその刀は、どんな匠でも治せるようには見えない。
「なおせるとは思わないが、一応、いい刀鍛冶を紹介しようか?」
「…なんで?」
きょとりと不思議そうに首を傾げたカトナに、カカシの方が困惑しながらも刀を指でさしていう。
「いや、それをなおしてもらわないと、もう使えないだろう?」
「刀鍛冶、必要ない」
それに納得いったというように頷いた後、カトナは自分の刀をもう一度青い鞘の方にいれ、チャクラをこめる。
ぐにゃりと、青いチャクラが刀を取り巻き、目をつぶって集中したカトナは、自分のチャクラが線になるようなイメージを浮かべる。そして、そのイメージを保ったまま、刀の亀裂と亀裂を線で結び、まるで縫い合わせるように、作り出す。
そうして、数秒たった後、カトナは青い鞘から刀を抜いた。
折れていた筈の大太刀は、確かに、二つに分かれていた大太刀は、もとの一つの大太刀になっていた。
カカシは驚き、一体カトナがどんな忍術を使ったのかと疑うような目線を向けたが、カトナはこれ自体に何の細工もしていない。これはただ、刀の性質でしかない。
カトナの刀は、形態をいくらでも変えられる。
それは繊細なチャクラコントロールが必要であり、カトナ以外の人間はほぼ不可能だろう。
刀の材質は、特殊なもので出来ている。比率としては、チャクラによって形を変えるのが7、普通の鉄が3といったところだろう。表面を鉄が覆っていて、内面を特殊物質がたまっている。そんな構造だ。その形態は固定されておらず、いくらでもチャクラで変えられるのだ。
そう、彼女の刀は、たとえ折れてもチャクラを込めれば、もとの刀に直すことが出来るのである。
ゆえに、カトナはこの刀を無頓
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