5話、プライド
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い機体をこの潤沢な予算の研究室が開発した理由は、あくまでもカール大佐の戦闘指揮を実証するためだ。そして、その中間的性能が少佐シリーズだ。
それから俺はグスタフとマルクという少佐アンドロイドと、十体に及ぶ四等兵アンドロイドを稼働させた。
教授どもの嫌がらせのような複雑な設定のせいで、結局ここまでで夜になってしまった。後は明日だ。
臨時所長歴五日目。昨日の夜まではB棟最上階の隔離研究室に行こうと思っていたのが、爽やかな朝から教授達の高慢な精神を感じるプログラムに触れたくないと感じ、あっさり予定変更してB棟5Fの田中研究室に向かった。
そこでサラリーマン型戦闘用アンドロイドの慶太とOL型戦闘用アンドロイドの幸子を稼働させる。
キャリーから得た研究室のデータによると、予算は内務省と情報省から出ている。
レグロンより戦闘力で劣るようだが、社会に溶け込みやすいアンドロイドには、一定の需要があるのだろう。
研究室には他にS3シリーズを改良した戦闘アンドロイドが六体。
いつものようにデータを少し書き換えてから全員起動させて全員を本館ロビーに向かわせた。そして、俺は本館B棟から少し離れた八階建てのC棟にお出かけした。
C棟7階8階は軍医大学校や大学病院などと提携した医療研究室が占拠している。ここも初めて入ったが、多数のアンドロイドや医療ロボット、医療機材がひしめいている。
本館の医務室がおままごとにみえるくらいの設備だ。
ここで真っ先に稼働させたのは最新の医療アンドロイドの爺型型Dr.コンクと女医型Dr.イリス。もちろん彼らも集団的自衛権を行使できるようプログラムをしている。
ドクターアンドロイド達は、複数の専門医療ロボットを利用することで真価をはっきりするらしく、早急に室内の総てを利用できるよう望んだ。
しかも、医者の魂を持つ医療アンドロイドだけあって、俺をこき使うのがうまい。
ボスの命を救うためなんですって白衣を着た女医型美人アンドロイドDr.イリスにねだられたら、十万円のドンペリでもボトルキープしちゃう。
「お疲れ様です。ボス」
ようやく一仕事を終えた俺に、アンドロイド達がねぎらいの言葉をかけてきた。彼らのセンサーでも相当不健康なデータが出ているのだろう。
「Dr.コンクとDr.イリス。君たちをこの病院の院長と副院長に任命する」
「はい」
「それと二体のS3医療支援アンドロイドを本館の医務室へ、別の二体に医療キットを持たせ俺の近くに置く」
医療支援アンドロイドは看護士特化型などを含めて二十体近く居たが、まあB棟最上階の教授どもみたいにひねくれていない分、プログラムの変更は簡単に終わった。
「医務室には他に医療ロボットを送るべきです」
「それは院長に任せる。もう夜の九時だ。俺は飯を食って自由時
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