マクロスF
0734話
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しないな。取りあえずシュークリームを空間倉庫の中に収納して、病院の中を見て回る。……いない。どこにもいない。
かと言って病院の関係者にシェリルがいなくなったとかは言えないだろうし。そうなると自分で探すしか無いのか。
「ま、しょうがない。ここまで付き合いが出来たんだから見捨てるなんて真似は出来ないしな」
溜息を吐き、病室を出る。そのまま以前シェリルが歌って咳き込んだホールへと向かうが、どこにも姿は無い。そのまま屋上や病院の売店、食堂、あるいは休憩所といった場所を歩き回るが、結局数時間くらい探しても病院の中でシェリルを見つける事は出来無かった。
もしかしてこれって病院の外に出たんじゃないのか? そうだとするとちょっと……いや、かなりシェリルの身が危険だ。
現在はフロンティア船団出身ということもあってランカが爆発的な人気を誇っている。ギャラクシーネットでもかなりの人気を誇っているが、フロンティア船団はそれ以上の盛り上がりを見せていた。
恐らくファーストライブがバジュラの襲撃で延期したというのも理由の1つなんだろうが……だが、だからと言ってシェリルの人気が衰えた訳ではない。そしてこれは俺の偏見かもしれないが、芸能人に対する過激なファンというのはどこにでもいる訳で。……そんなファンの前に、気を失っているシェリルがいたとしたら。
「ちっ、また厄介な真似をしてくれる!」
脳裏に嫌な予感が過ぎるが、それを追い払うかのように街中へと飛び出していくのだった。
「シェ……いや、以前俺と一緒にクレープを買いに来ていた女が来なかったか?」
「いや、今日は見ていないな。どうしたの? 喧嘩?」
「ま、そんなところだ。悪いが急いでるからこれで失礼するぞ」
何度かシェリルと共に来たクレープ屋にそう声を掛け、その場を去る。
シェリルを探し始めてから数時間。既に夕方を通り越して夜になりつつある中、俺はまだシェリルを見つけ出す事が出来ていなかった。
くそっ、まさかアイランド1から出たりは……いや、待て。そうか、現在この船団の中でシェリルが頼る事が出来ると思っていたグレイスはシェリルを病院に縛り付けている。すると、次点に来るのは誰だ? 自意識過剰でなければ、恐らく俺だろう。そして、もしシェリルが俺を頼ってきているとしたら……S.M.Sに向かうか!?
携帯に関しては、シェリルの使っているマイク型のものがそもそも病室に置きっぱなしなっていた為に連絡の取りようがない。
行方を眩ますにしても、せめて携帯を持っていって欲しかった。……いや、インプラント処理をしているグレイスの能力を思えば、携帯を持って移動していればすぐに居場所を見つけられてしまうから、それを嫌ったのかもしれないな。
そんな風に考えながら、S.M
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