第一
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「そうだな。俺らも魔法で戦うぞ。俺は詠唱に時間がかかる。前衛を頼む」
言い終わるやいなや、一人が襲いかかってくる。
そしてもうひとりが詠唱をはじめる・・・
(でかい魔法か!なら・・・)
シャガルは、複写眼を使い詠唱中の魔法を解析する。
そして、その魔法を自らのものとする――――
「契約に従い、我に従え、炎の覇王。来たれ、浄化の炎、燃え盛る大剣!」
詠唱まで、自らのものとする
「なっ・・・くそっ、早い・・・!」
相手の魔法使いは、魔力を溜めながら詠唱をしているが、そんなことをする余裕は
シャガルにはない――――――いや、必要ない
「ほとばしれよ、ソドムを焼きし火と硫黄。罪ありし者を、死の塵に―――」
シャガルは、同時に魔法陣を描き出す。
シャガルの描く魔法陣は、魔力を配列させ意味を持つものにする動作
空気中の魔力を一気にまとめあげ、それで魔力を代用することで魔法の発動は
「燃える天空!」
「な―――うがあああああぁあああぁああぁぁ!」
一気に早くなる。敵の魔法使いの詠唱がまだ半分も終わっていないその間に、魔法
を完成させた。
そしてそれは、突っ込んできた敵に直撃する。
かなりの大規模魔法。さすがに、立ち上がる気配はない。
そして、残ったもう一人は・・・
「なんだ、コイツは・・・くそっ、味方に報告しなければ・・・!燃える天空!」
一人がシャガルに倒されるあいだに、《燃える天空》を完成させていたもう一方の
魔法使いは、完成したその大規模爆発魔法をシャガルへと向け放つ。
その範囲は広く、避けられる程距離も無い。
直撃はなくとも、ダメージは必須。それでなくとも、本来の目的である領主の息子
は魔法が使えない。直撃でなくとも焼け死ぬだろう。
そう確信し、踵を返し男は消えていった。
そして、シャガルと青年は
「ふぅ、流石に危なかったな」
「え、な、何が・・・?燃える天空は?え・・・?」
確かに、周囲に焼けた木の葉などが舞っているが、しかし、彼らは無傷であった。
『しかし、なかなか面白い魔法だ。我々の世界の魔法とは規模が違う・・・』
『ハッ・・・面白くなりそうだなぁ。なぁ?シャガルよ』
これがシャガルのこの世界で初めての戦闘。
そして未だ呆けたままの青年。《カイル》との出会いだった。
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