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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
序章 出会い
Story3 アネモネの記憶
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―モミジ山―

ここはモミジ山。
その名の通り秋になるとモミジの葉が真っ赤に色づき、山の端から端を真っ赤に染め上げ観光名所としても人気のある場所だ。だが、今は夏の真盛りなのでモミジの葉は黄緑色をしている。

「火竜の鉄拳ッ!」

そんなモミジ山で灼熱の炎が燃え盛る。

「ちょっとナツ!あまり暴れないでよ!」
「お前の炎が木に点火しちまったら、クエストどころじゃなくなっちまうんだ。」
「もちろん、“記憶の宝石”探しもね。」
「また評議院から始末書が来るね。」

金牛宮のタウロスを呼び出したルーシィ、両手に冷気を溜めたグレイ、翼をはためかせながら空を飛ぶシャルル、ハッピーの順に口を開く。

「それにしても・・・」
「いくら何でも多すぎねェか?」

背中合わせのコテツとイブキが顔を顰めながら呟いた。
ナツ、ルーシィ、ハッピー、グレイ、エルザ、ウェンディ、シャルル、エメラ、コテツ、アオイ、イブキ、バンリの10人+2匹の周りには、顔が猿、体と手足が虎、尻尾が蛇という奇妙な魔物が取り囲んでいた。それも1匹や2匹ではない。大体30匹くらいはいるだろう。

「な・・何ですか、この生き物は・・・?」
「山や森に住処を作って集団で生活する、ゴバイロンという魔物だ。」

うろたえるウェンディの問いにバンリが表情を一切変えずに答える。
ゴバイロン達はゆっくりとナツ達に歩み寄り、ナツ達はゆっくりと後ずさる。

「倒しても倒しても、減った気がしないのは俺だけか?」
「どんどん数が増え続けている。このままじゃ埒が明かないぞ。」

反った白銀の刀身に、柄に青い竜の模様が刻まれた青竜刀(セイリュウトウ)を構えたアオイ、別空間から剣を取り出したエルザが唇を噛み締めながら呟いた。

「うぅ・・ゴメン・・・」

左手首の銀色の腕輪に黄玉(トパーズ)を嵌めた為、両手に電撃を帯びた雷を纏っているエメラが申し訳無さそうな顔をして謝罪をする。





なぜナツ達がこんな状況にいるのかというと、
時は遡り2時間ほど前―――――。





妖精の尻尾(フェアリーテイル)

「どぉエメラ?大分ギルドには慣れてきた?」
「はい!お陰さまで!」

エメラがギルドに加入してから早くも3日が過ぎようとしていた。カウンターの1席に座ってハーブティーを飲んでいたエメラにミラが笑顔で話し掛ける。

「ギルドの皆さんはとっても優しくて、すぐにいろんな人から話し掛けてもらいましたし、ギルド内の事もいろいろ教えてくれましたし、エルザさん達のお陰で、女子寮に住む事が出来ましたから。」

身寄りの無いエメラにはもちろん家も無く、女子寮に住んでいるエルザやウェンディ、シャルルの紹介で2日前から女子寮で暮らしてい
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