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アラガミになった訳だが……どうしよう
夫になった訳だが……どうしよう?
45話
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いなくその通りなので黙って頷く。
「次に、というよりは復讐のための手としてオオグルマが打てる最良の一手は何か……アリサを使うことでしょう。アリサは洗脳を受けていた事もありますからね。
今でこそ殆ど解放されていますが、何かを大きなショック受けたりすればもう一度操ることは可能かもしれません」
「だろうな、その技術を買って支部長はオオグルマを使っていたんだ。少なくともその点についてはそう考えるべきだ」
「ええ、じゃあ大きなショックとは何か?アリサのトラウマといえばヴァジュラ……ですが、既にアリサはヴァジュラの単独討伐をできる位にはトラウマを克服しています。
ですが、それは普通のヴァジュラに関してです。アリサは人生で二回、目の前でヴァジュラ種に大事な人を喰われました」
「二回?」
「ええ、一回目はディアウス・ピターに両親を、二回目は感応現象でおぼろげに見えた程度ですが親友と言えた女性を通常種にです。そのヴァジュラならアリサを操れるようになるショックを与えられるでしょう。
しかし、親友を喰ったヴァジュラは既にアリサが殺しています」
そこでユウは俺に視線をやった。ああ、自覚はある。今の俺はひどく楽しそうな表情を浮かべているのだろう。
「お察しの通り、アリサの両親でありマキナさんのロシアでのお知り合いだった二人を喰ったディアウス・ピターはまだ討伐された記録はありません。
そして、オオグルマはそれを何かしらの手段で捕らえている可能性があります」
「成る程、それなら俺も付いていかなきゃならないな」
「ええ、俺が両方を殺してのいいんですけど……それは不公平でしょ、色々と?」





という訳でエイジスに足を踏み入れた訳だが、俺はユウの評価を見誤っていたようだな。リンクバースト状態のカノンならユウにも勝てるんじゃないかと考えていたのだが、とてもじゃないが無理だな。
ユウはバーストすることなく構えることなく片手で持った長剣で、無造作に振るっただけでコンゴウやシユウを一切の抵抗なく両断している。その上視線をアラガミにやることすらせず、エイジスの設計図をダウンロードした端末と睨めっこしているのだからもう笑うしかない。
「上か下か……どっちだと思いますか?」
しばらくしてエレベーターの前に来た時にユウは立ち止まってから、端末を俺に見せて聞いた。どうにも上と下に大きめの研究室らしきものがあり、いるとすればそのどちらかだろう。
「そうだな……別れて探そう。お互いそっちの方が向いているし、さして心配する事もないだろ?」
「ですね、無線を渡しておきますから、見つけたらお互い連絡ということで。抜け駆けは無しですよ?」
「はいはい、じゃあ俺は下探す。ユウは上を頼むぞ」
ユウはエレベーターで上に登っていき、俺は登っていったエレベー
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