二十五話 壁(シールド)
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。
・・・・・・
「・・・もう、行こう、広翔。」
智也は広翔に気を使うように小さい静かな声でそう言った。
「・・・」
広翔は黙り込むだけ。
「・・・なぁ、もう…」
「わかった、行こう。」
広翔は言葉を断ち切ってそう言った。
・・・・・・・
広翔達は何にも無くなってしまった街を出る。しばらく燃え盛る炎を見ながら…
哀れな姿だった。ただそれだけ。
何もない。
広翔の撃った超電磁砲(レールガン)の後の街の削れあとがだけが目に染みる。
悲しい、苦しい、という声が街から聞こえてくる。
哀れだ。何人死んだのだろうか。
そして広翔達は街を出る時に一礼した。
そうしてまた歩き出す。
無言。俺たちには何もなかった。 目的を忘れる位に。
ーそうだ、姉を探すのだった。
「・・・なぁ… 姉、見つかるといいな。」
智也は天を向いて何か気を戻そうと声をかけた。
「・・・まあな…」
「・・・・・」
。
まだ道は続き、まだ半分くらいだった。
ザッ、ザッ、ザッ、自分たちの足音しか聞こえない。
周りは何もない砂漠のような荒地だった。
動物の声もしない、二人何か孤独な気分。
・・・・・・・
何時間歩いたのだろうか。
5時間くらい歩いたくらいか。
砂漠のような地帯は通り抜け、少し道が出て来た頃だった。
アスファルトの道のりを歩いていた。
「・・・住所は…このさきだよな。」
智也はコンビニで購入した地図を見ながらそう言う。
あと5kmくらい、もうすぐである。
しばらく歩いていくと、
「・・・ナニアレ?」
「さあな。」
壁。
大きな壁。
巨大な壁。
その目の先には巨大な壁が見えていた。
高さは10mくらいだろうか、街を取り囲んでるよ
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