戻ってきた日常
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・・!」
「直葉ちゃん、確かにきみは俺やキリトのようにはなれない。でもそれは弱いからじゃない、違う強さがあるからなんだ。一人一人違う強さがある、それを十分活かせば、きみはどこまでも行ける!」
「雪羅くん・・・」
「じゃあ、俺は戻るから・・・」
そう言って去ろうとしたとき、直葉ちゃんに呼び止められた。
「せ、雪羅くん!!」
「ん?」
「あ、ありがとう・・・」
俺はその言葉にただ笑ってヒラヒラと手を振って返した。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
「そういえば、どうして名前を《リュミエール》にしたの?」
「ん?」
俺はALOの中でエリーに新種族の名前について質問された。
「何でか・・・。まぁ、ただ単にアルフの名前が嫌いだったからかな?」
「えッ・・・」
俺の言葉にエリーは唖然とする。まぁ当然か・・・。
「須郷がつけたからってのもそうなんだけど、本当は過去にとらわれた今から脱するっていう意味でつけたんだ」
「それが《リュミエール》・・・」
「ああ・・・」
俺は立ち上がると羽を展開する。その羽は白をベースとした銀の羽で、しなやかなフォルムが特徴である。
「さぁ、そろそろ行こうか!皆が待ってる!」
「うん!」
エリーの手をとり、上空に飛翔する。ある程度のところまで飛翔すると、俺はあることを提案する。
「なあエリー、ちょっと試してみないか?」
「試すって、何を?」
「説明書にあったアレ」
アレとは、一体誰が作ったのか知らない飛んでも能力、光速移動のことである。
「大丈夫かな?」
「まぁ、とりあえず翔んでみるか」
そう言って俺は羽を震わせる。
エリーを俺とタイミングを合わせる。
「行くぞ!」
「うん!」
俺たちは目的地から外れないように真っ直ぐ翔んだ。俺の頭にあるのは人間が光の速さで移動した場合のことだった。
もし人間が光の速さで移動した場合、一体どうなるのか。
それは───。
『うわッ、周りが遅く見えるわ・・・』
そう、周りの景色が遅く見えるのだ。
「エリー、止まろう・・・」
「うん・・・」
その景色は当然・・・。
「「気持ち悪ッ・・・」」
そう気持ち悪かった。それも予想以上に・・・。
「それでもあの数秒でここまで来るなんて・・・」
「いくらシステムで補正されていてもここまでとは・・・」
俺たちは最初いた場所を見る。その位置は遥か遠くにあり、マップで確認するとその距離は随分と離れていた。
「それでも、もうしたくないな・・・」
「同じく・・・
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