第二話 腹違いの妹!?有り得るから怖い!その七
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「有り得るよ」
「そうですか」
「けれど本当に」
「本当に?」
「若し僕達が兄妹でも」
「それでもですか」
「僕は詩織さんを邪険にしたりしないから」
このことは約束した。
「絶対にね」
「普通にですか」
「贔屓とかね、意地悪とか嫌いだから」
この考えは昔からだ、僕は他の人にそうしたことをすることは嫌いだ。人の嫌がることは自分もするなとは親父もよく言っていた。
「だからね」
「有り難うございます」
「お礼なんていいよ、当然のことだから」
「だからですか」
「確かに桁外れの女好きで浪費家の糞親父だけれど」
それでもだ、あの親父は。
「人にそうしたことはしないから」
「だから義和さんも」
「そうしたことはしないよ」
このことは誓った、詩織さんにも僕自身にも。
「まあ八条荘のことはね」
「どうしましょうか」
「うん、はっきり言った方がいいかな」
皆にだ。
「僕が管理人で詩織さんが入居してるこってことは事実だし」
「そうですね、確かですから」
「このことに何も疚しいことはないから」
何一つだ、誓って言えた。このことも。
「だからね」
「皆さんに」
「うん、言おう」
これが僕の決断だった、このことについての。
「詩織さんが反対なら言わないけれど」
「いえ、私も」
詩織さんもだ、僕にこう答えた。
「それでいいと思います」
「皆に本当のことを言うことで」
「変に隠した方がよくないと思います」
だからだというのだ。
「ですから」
「詩織さんもそう考えてるんだね」
「はい、そうしましょう」
「そうだね、詩織さんが言うのならね」
「ありのまま。包み隠さず」
その全てをというのだ。
「お話しましょう」
「わかったよ。それじゃあね」
僕は詩織さんの考えも受けてそうしてだった。
詩織さんはまずは担任の福田先生のところに行って僕は教室に入った、教室ではこれからのことを一人考えていた。
そしてホームルームの時にだ、先生は皆にこう言った。
「転校生を紹介するよ」
「来たな」
僕はここで一人呟いた。
「いよいよ」
「さあ、入って」
先生はクラスの前の扉に向かって声をかけた、そして。
詩織さんが入って来た、皆その詩織さんを見て思わず声をあげた。
「あっ、可愛い」
「そうよね」
「小さくて楚々としてて」
「美少女よね」
「かなりな」
男子も女子もだった、皆がだった。
詩織さんを見て言う、そして。
詩織さんは教壇のところに来てだ、頭を垂れて名乗った。
「はじめまして田村詩織です」
「今日からこのクラスの一員だよ」
先生も皆に言う。
「皆宜しく頼む」
「あの、先生」
詩織さんからだった、ここで言った。
「私のこ
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