頼る相手を間違えてませんか?
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るIS、教師陣のIS、専用機を合計すると約30機ぐらいになるらしい。それで、格納庫にある生徒が使用するIS打鉄を見に行こうと思っている。
「うし、場所はわかったし、さっそく行くとっ」
イスから立ち上がり、反転した先にいたのは鬼の形相をした鬼だった。つか、鬼そのものだな。
「・・・」
さて困った。知らない顔として挨拶すべきか、知り合いとして挨拶するべきか。いや、間違いなく後者が正解なのだろうが、どっちを選んでも不正解な気がしてならない。
「久しぶりだな、ち・・・織斑先生」
昔なじみで千冬と言おうとしたら視線で封じられてしまった。
「お久しぶりですね、白波先生。いつこちらにお戻りになられたのですか?」
出てくる言葉はとても丁寧だが、顔が笑っていない。なぜ彼女がこんなにも怒っているかと言うと、原因がわかりすぎている。
数年前、俺は彼女との約束を破りそれ以降、彼女とは会っていなければ連絡さえ取っていなかったのだ。
「昨日の午前中にな。そちらは相変わらず元気そうで」
向かい合う俺たちをクラス持ちでない、職員室に残っていた先生達が、ある者はチラチラと、ある者は直視、ある者は物陰から、視線を向けてくる。それ以上に目の前で俺を睨みつける千冬の視線の方が痛い。
「えぇ、私は元気ですよ」
人を見下ろしながら睨むなよ。
周りの野次馬、見ているぐらいなら助けてくれ。
「で、何か用か?」
「・・・ハァ、昼頃時間を空けておいて欲しい」
「(なぜ溜息を吐く?)昼頃ね、了解。多分ここにいると思う」
「わかった」
そう言って千冬は職員室から出て行った。
出て行ったのを確認してからゆっくりと背もたれに身を預ける。さっきまで目の前にいた千冬を思い出す。会ったのが数年ぶりとはいえ、相変わらず美人だよな。
「って何を思ってんだか。さっさと行くとしますか」
ここから俺の新しい日常が始まる。長くても三年間。
自分に宛がわれたデスクに手を置き撫でた。
「これからよろしくな、IS学園」
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