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仮面ライダー龍騎【13 people of another】
Part One.
First chapter.
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なくていいの?」
日ノ岡はナナに尋ねる。するとナナは少し頬を膨れさせた。
「あんな人、知りません」
「え?」
「つーかよ、ナナ……お前キャベツ太く切りすぎじゃねぇか?」
ナナが千切りにしたつもりのキャベツはどちらかと言われれば短冊切りのような形になっていた。
「太くても食べれます」
「けど……」
「なんか文句ありますか?」
「あ、いや……ないです」
どうも機嫌の悪いナナを見て、三人はとりあえずその理由を探ることにした……。
ナナ曰く、油島と喧嘩をしたとのことだ。
油島が帰ってくる時にはナナは必ずご飯ができている状態にしているらしい。しかし、油島は帰って来るなり「今日は編集長と食べて来るからいらない」と言ったらしい。
しかし三人は「だからどうした?」と思ってしまった。三人は友達(約一名友達がいたかどうか怪しいが)とご飯に行くことは多々あることで、帰って来て急に、ということは当たり前だと思っていたからだ。
ナナはため息を吐くとサラダとカレーを口の中に一気にかきこんみおかわりをするべく台所へと向かった。
「………何でナナはあんなに怒ってるんだ?」
「別に、そこまで怒ることじゃないよね」
「強いて言えば、カレーが勿体無いってくらいだな」
三人はヒソヒソと話す。
「まあ、頑張って作ったカレーが余るのは勿体無いよな」
「とりあえず、油島さんの家に帰したほうが……」
台所のほうを見ると後ろから見てもナナが不機嫌だということがわかった。
三人はまたヒソヒソと話し出す。
「……ナナを今家に帰したらなんかまた一悶着起きそうだな」
「一応、理由を聞いておこう」
「誰が聞く?」
「言い出しっぺの亮平、GO」
「お前読川と仲良いいでしょ?」
「無理だって!今のナナくんは俺の知ってるナナくんじゃない!」
三人が揉めているとナナが台所から帰ってきた。
そして、カレーの入ったお皿をドンっとテーブルの上に置く。
「え…と、ナナくん?」
「なんですか?」
「あのさ、何でそれだけで怒ったの?」
「それだけ?」
「あ、いや……」
ナナはジトッと亮平を見る。
……ダメだ負けると亮平が折れかけたとにき、ナナは話題を変える。
「今日、泊まっても大丈夫ですよね」
「疑問系じゃないんだ!?」
こうして、ナナと油島の始めての喧嘩(?)が始まったのであった。
そしてこれが全ての始まりになることをこの時はまだ誰も知らなかった。
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