第七幕その十
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「最高の国です」
「そうですか、それでは」
「はい、これからも」
是非にというのでした、先生に。
「いたいです」
「それでは」
「はい、ではまた縁があれば」
「すぐにお会いすることになると思います」
「ではそのことも期待して」
今はと言う門番さんでした、そうしたお話をしてです。
先生達は門のところでお別れしました、そしてです。
先生は加藤さんにです、こう言いました。
「ではこれから」
「狸さん達のところに行ってですね」
「屋敷でカワウソさん達とお話したことをお伝えしましょう」
「そうですね、それでは」
「はい、是非」
こうお話したのでした、これからの行動のことも決まりました。
そうして先生達は今はです、狸さん達にお会いすることにしました。ですが肝心の狸さん達が何処にいるかといいますと。
先生はです、加藤さんにこう尋ねました。
「あの、狸さん達のおられる場所は」
「はい、この松山のあちこちに」
「おられるのですか」
「そうです、本当にあちこちにです」
「では何処にどなかがいるかは」
「これといって決まっていません」
そうだというのです。
「何しろ狸の街でもありますから、この街は」
「そうなのですか」
「仁左衛門さんのお屋敷もありますよ」
「あっ、そうなのですか」
「ではお話をお伝えするには」
「そうですね、仁左衛門さんのお屋敷に行くといいですね」
先生はこう加藤さんに答えました。
「今は」
「そうですね、それでは」
「それで何処にありますか」
長老さんのお屋敷は、というのです。
「一体」
「はい、松山駅の近くに大きなお屋敷がありまして」
「そこが、ですね」
「仁左衛門さんのお屋敷です」
「それでは今からそちらに」
「行きましょう」
こうお話してでした、そのうえで。
一行は仁左衛門さんのお屋敷に向かうのでした、しかしそのお屋敷に向かうバスの中で加藤さんは先生にふと尋ねました。
「先生の妹さんですが今はお一人ですか」
「サラのことですか」
「確かもう結婚されて」
「子供もいます」
「そうでしたね、それでご主人は会社を経営されておられるとか」
「お茶の売買を扱う会社をです」
それを、というのです。
「経営しています」
「そうなのですか」
「いや、妹もですね」
「妹さんもとは」
「結構日本に来まして」
「ご主人のお仕事の関係で」
「はい、今では結構な日本通です」
こう加藤さんにお話するのでした。
「結婚して子供も出来ましたし何よりです」
「後は先生だけだね」
「そうだよね」
動物達がこんなことを言ってきました。
「後はね」
「先生が結婚して子供が出来たら」
「もう言うことなしだよ」
「本当にね」
「
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