後始末
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を弄りながらそう呟く。
俺は身体に異状がないこと確認すると、首を鳴らす。
「それで、首尾はどう?」
「今、レクトに収容されている患者を割り出したところよ、これがそのリスト」
そう言って母さんは一枚の紙を手渡す。そこには約30名程のレクトに収容された患者の名前があり、その中には雪宮雫の名前もあった。
「場所は施設二階の東フロア、今は機動隊が動いているから後は時間の問題よ」
「そっか・・・」
俺は近くに置かれた木刀を手に取り、車椅子に乗り換える。
「ちょっと外に出てきていいかな?」
「構わないけど、すぐに戻ってきなさい」
「分かってる、すでに終わらせる」
そう言って俺は外に出ていった。
部屋に一人残った沙織は微笑を浮かべ、キーを叩く。
「久しぶりね、あの子があんなに動くなんて。やっぱり、遺伝なのかしら?」
パソコンの画面には大量の文字の羅列、沙織はキーを叩き続ける。
「さ、仕事仕事〜♪」
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
「ハァ、ハァ、ハァ・・・!!」
レクト敷地内の茂みの中、須郷伸之は荒い息を吐いていた。
シオンたちに敗北してから即ログアウトすると、機動隊が監視カメラに映ったことに気づき逃亡。現在に至る。
「クソッ、どうして警備システムが作動しないんだ!?」
「それは、あんたのところの警備がザルだったってことさ」
「ッ!誰だ!?」
暗い影の中から姿を現したのは、車椅子に乗った一人の青年だった。
「こんばんは、須郷伸之さん。いや、こう呼ぶべきかな、“オベイロン”?」
「貴様!!」
「やあ、数分ぶりだな須郷。痛みの方は大丈夫か?」
「小僧ォ・・・」
須郷はナイフを取り出すと雪羅に向かって突進してきた。
雪羅はナイフの軌道を見てそれを木刀で防ぐ。
「死ねぇえええ小僧ォオオオ!!!」
「・・・つまらねぇ」
「何ッ?」
「・・・つまらねぇんだよ、あんたの子どもみたいな理屈は!!」
雪羅はナイフを弾くと須郷の頭に木刀を思いきり振り下ろした。木刀は砕け散り、須郷はその場に倒れる。
「フンッ・・・」
カラン、カランと木刀は雪羅の手から離れ、乾いた音をたてる。雪羅は携帯を取りだし、沙織に電話をかける。
「母さん、東のフロアの外で須郷を捕獲したから回収お願い。・・・うん、分かった。こっちでも縛っておくから。・・・了解、後はお願い。俺は・・・」
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
エレベータで東フロアの二階に来るとそこには親父が事件の終
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