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相州戦神館學園 八命陣×新世界より 邯鄲の世界より
第7話 四四八の怒り、神栖66町との対決
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にはバケネズミという存在は日本から消えた……。
新人類である呪力者は結局旧人類の命などどうでもよいのだ。
争いの歴史に終止符を打つ方法が、旧人類に対して永劫の地獄の苦しみを味あわせることだとは。
スクィーラの胸には怒りがこみ上げてくる。それこそ呪力者への、町の人間への果てしないまでの憤怒で……。
「糞……! 糞……!」
スクィーラは苛立ちの余り歯軋りする。
「塩屋君……」
世良が心配そうな顔をしてスクィーラの顔を覗き込む。
今日はスクィーラ、柊、世良を含む八名が校庭に呼び出されていた。
何かのテストをやるらしい。何をするのかはまだ聞かされてはいない。
先日の貴族院辰宮の執事、幽雫宗冬との戦いを経て見事合格を勝ち取った。
次は何をするというのだろうか? スクィーラがそう考えていると、柊四四八がスクィーラに声を掛ける。
「塩屋。いや、スクィーラと呼ぶ方がよかったか? 昨夜お前の夢を───」
その時だった。
『機は熟した。これより戦争の開始だ』
「え?」
「な! 何だぁ!?」
声が聞こえた。それも頭の中に直接響いてきたのだ。その声と同時に周囲が「変わり」始める。
校庭は軋りを上げて歪み出し、空は褐色に染まってゆく。変わっていく、世界が変わってゆく。
この異常を素早く察知したスクィーラは意図せずして柊と同時に声を上げていた。
「気をつけろ! 皆!」
「ちぃ! 敵か!?」
「いきなりかよ!」
鳴滝と大杉が叫ぶ。
「こ、これは───」
スクィーラは周囲で起きた変化を見逃さなかった。
そう、歪んでいるのではない。「塗り替えられて」いるのだ。
戦真館は何かの景色に塗り変わっていっているのだ。学校がみるみる内に何かの景色に変化していく。森の中?
いや、違う。これはスクィーラがよく知っている場所だった。コンクリートで出来た建物が薄っすらと見える。
間違いない、ここは塩屋虻コロニーだ!!
しかし次第にコロニーへと環境が変わっていくと同時に、コロニーで何が起きているのかもハッキリと分かった。
「ま! まさか!?」
目の前で広がっている光景にスクィーラは絶句した。
殺戮、屠殺、蹂躙、暴虐───。
当て嵌まるのならそれらの言葉しかありえない。そう、コロニーのバケネズミ達が町の監視員達によって殺されているのだ。
景色がハッキリすると同時に同胞であるバケネズミ達の悲鳴が響き始め、むせ返るような血の匂いがしてくる。
塩屋虻コロニーの地面にはバケネズミの血と臓物が無造作に散乱、鼻腔を突くような血の臭いが充満し、さなが
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