マクロスF
0732話
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っただろう?」
唐突に話を変えるオズマに、内心で首を傾げながらも頷く。
「あの戦いの最後。お前が女王級と呼んでいるバジュラが乗っていたバジュラ艦に攻撃を仕掛けようとした時、バジュラの動きが混乱……とまではいかないが、変な動きになっていたのを覚えているか?」
オズマのその言葉に、女王級の乗っているバジュラ艦……要塞級とも言える艦の外壁に穴を開けた時の事を思い出す。
確かにあの時、空いた穴からバジュラが姿を現した。けどその動きが妙だったのは事実だ。そのおかげで、俺や護衛のクランに被害がないまま内部に反応弾を叩き込む事が出来たのだから。
だが……
「あれがランカの歌の効果だと?」
「奴はそう言ってるよ。実際にその当時の映像を確認したら、確かにランカはその時に歌っていた。本人に聞いてみたが、俺達の事を心配して外の見える場所……お前達が以前閉じ込められた待避壕の近くにいたらしい。そして、戦闘を見ながらせめて自分に出来る事をと思って歌って……その結果がバジュラの混乱とも異常行動とも取れるあの結果だそうだ」
「……なるほど」
「信じるのか?」
「バジュラとランカの関係性を思えば、可能性は無くも無い……かもしれないといったところだと思う。正直、あのキノコの考えに乗っているような気がしてあまり嬉しく無いのは事実だが、キノコはあの若さで大統領補佐官になっただけあって能力的には優秀な筈だ。信用は出来るが、信頼は出来ない典型的なタイプだろうな。そのキノコがランカを調べてすぐに結果を出して見せた以上、相当前からランカについては目を付けていたんだろう。それを考えれば、信じざるを得ないだろうな」
それにこれは言えないが、この世界はマクロスの世界だ。そしてマクロスと言えばリン・ミンメイ、シャロン・アップル、熱気バサラのように歌がテーマとして存在している。それならば、このマクロスフロンティア(仮)でも歌が重要な要素であるのは否定出来ない事実だろう。
「とにかく、ランカの件でバジュラに影響があるかもしれないという可能性ははっきりした訳だ。で、そこに出て来たのが……グレイス・オコナー」
「……何?」
オズマの口から出て来た名前に、思わず問い返す。
いや、それ程不思議な事じゃないのか? 実際、今日シェリルと共に検査結果を聞きに行った時にも、医者はグレイスが忙しい云々と言っていたのは事実だし。
だが……
「ここで出て来るのか。……と言うか、どこにでも出て来るな」
「ああ、全くだ。何も知らない状況でならいざ知らず、お前からグレイス・オコナーの危険性を聞いた以上は胡散臭い事この上無い」
「それを分かっていても受け入れたのか?」
「……奴の口の巧さは、さすが首席補佐官といったところだろうな。グレイス・オコナーにしても同
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