暁 〜小説投稿サイト〜
機動6課副部隊長の憂鬱な日々
番外編
番外編5:ある執務官の恋愛事情
第4話
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シンクレアの言葉の意味を完全に理解すると、
フェイトの顔は瞬間的に真っ赤になった。

「もうっ! そんな目で見てたの!?」

フェイトは真っ赤な顔でシンクレアの胸をポカポカと殴り始めた。

「いてててて・・・、ごめん。 ごめんって!!」

魔導師として日ごろから鍛えているフェイトの殴打は本気ではなくても
結構な威力があるのか、シンクレアは結構本気で痛がっていた。
やがてフェイトはその手を止めると、恨めしそうにシンクレアの顔を見上げた。

「シンクレアのスケベ」

「・・・すいません」

フェイトの非難に対してシンクレアは項垂れていた。
しばし気まずい沈黙が続いたあと、フェイトが口を開いた。

「どうして、シンクレアは私に真ソニックを使ってほしくないの?」

「だって、フェイトのあんな姿を他の男に見せたくないから・・・・・」

「そっか・・・」

自らの問いに対して真剣な表情を浮かべて答えるシンクレアを見て、
フェイトは小さく呟いて下を向いた。
しばらくして顔をあげたフェイトは嬉しそうな笑みをシンクレアに向けた。

「ありがとう。 でも、心配しなくても私はシンクレアのものだよ。
 シンクレアが望む限り、ずっとね」

「わかったよ、フェイト。 我儘言ってごめん。さっきのお願いは取り消すよ」

そしてシンクレアはフェイトを抱き寄せ、
フェイトはシンクレアの胸に顔をうずめた。

しばらくして、フェイトはシンクレアから身を離す。
そして、シンクレアの目をじっと見て言った。

「さ、仕事にもどろっか。 まだまだやることはいっぱいあるしね」

そんな恋人の言葉に苦笑し、シンクレアは頷く。

「了解、フェイト」

そして2人は立ち上がり、それぞれ自分のデスクについて仕事を再開したのだった。


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