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Element Magic Trinity
白銀天魔 振るう力
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ない。だから、1人でどうにか出来る……誰かの役に立てる力が欲しかった)

自分の両手を見つめる。
ぎゅっと握りしめて拳を作ると、自分の体内を巡る力が実感出来た気がした。
吸い込んだ息を大きく吐き、ココロは前を見据える。

(今の私にはその力がある。誰かの役に立てる力が!)

ココロの視界で、ポワソンが魔法陣を展開させた。
魔力が一点に集まっていくのを感じながら、ココロも魔法陣を展開させる。
周囲の葉が揺れ、風が2人の両手に纏われていく。
――――――――そして。








――――――――2つの風が、激突した。













ゴオオオオオオオオオッ!!!!と。
耳を塞ぎたくなるような激しい音が周囲に響いた。
それと同時に台風並み…もしかしたら台風以上かもしれない強風が吹き荒れる。








「きゃあ!」
「強風!?」

その風は、デバイス・アームズと戦うウェンディ達の所へも届いていた。
バサバサと髪や服を揺らし、デバイス・アームズ達は耐え切れず吹き飛ばされる。

「くっ」
「勇敢なる戦士達エインヘルヤルに命じる!“風に耐えろ、吹き飛ばされたら冥府行きだ!”」

強風はクロノとジョーカーにも影響していた。
ジョーカーが放った傲慢(ルシファー)は吹き飛び、クロノはエインヘルヤルに風に耐えるよう命令を出し、自分も必死に堪える。









風が届かなくても、風音は塔にも届いていた。

「うわっ!何コレ!?」
「風の音!?」
「何なんだよこりゃあ!パラゴーネ、お前等のギルドにはこんな風の魔導士がいるのか!?」
「否定するぞ師匠!私もこんな風の魔導士は解釈していない!」

塔の中にいる十二宮全員が倒れるのを待っているルーシィ達は、驚きつつ耳を塞ぐ。







「これは……」
「風か?一体誰が」

塔を出る為の出口を探すエルザとヴィーテルシアは顔を見合わせた。







「うるせーっ!」
「風って事は…ウェンディとかココロ?」
「いあ……この感じは知らねえぞ。2人とはなんか違う気がする」

太陽の殲滅者(ヒート・ブレイカー)のシオと戦うナツは常人より優れる耳を塞ぎ、ハッピーが不思議そうに呟く。







「!何だ今の音」
「ポワかな。それと……滅悪魔導士(デビルスレイヤー)?」
「は?んなの妖精の尻尾(フェアリーテイル)にはいねえよ」

風音に驚き動きを止めたアルカが訝しげに呟き、エストが窓の外を眺めた。








「うわっ、凄い音……」

彷徨うように塔の中を走っていたアランはびくっと
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