マクロスF
0731話
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張るからね」
「は、はい!」
「って訳で、ほら! アクセルとアルトは一旦病室の外に出て頂戴」
ベッドから起き上がったシェリルが、そう言いながら俺とアルトを病室の外に押し出す。
「おい、何でいきなり……別にそのまま出てもいいだろ!?」
いきなりの行動にそう抗議をするアルトだったが……こう言う時に女に逆らうとは、まだまだ甘いな。
レモン達と一緒に暮らしており、その辺についての理解がある――寧ろ叩き込まれた――俺としては、特に何を言うでも無く、アルトをその場に残して部屋の外に出る。
「へぇ。アルトはあたしの、人に見られちゃ困るような光景をその目でじっくり、たっぷり、ねっとりと見たいんだ……」
「アルト君、そんな……」
「おい待て! 俺は別にそんなつもりは……アクセル!? げ、1人だけ逃げやがったなあの野郎!?」
病室の中からそんな悲鳴が聞こえてくるが、別に逃げた訳では無い。戦略的撤退って奴だ。寧ろ、あの状況で何かを言い返そうとしたアルトの方が悪いだろう。
そんな風に内心で呟いていると、やがてキャーキャーとした歓声、あるいは悲鳴が聞こえてきた後、ゲッソリとした表情を浮かべつつアルトが病室から出て来て、ジットリとした視線を送ってくる。
「おい、卑怯者」
「その評価は心外だな。勝てそうにない相手からは素早く撤退する。VF乗りとしても、当然の選択だろ? そもそも、部屋を出ていろと言われたにも関わらず、まだ残ろうとしたお前が悪い」
「ぐっ、それはついだな……その……」
そんな風に俺とアルトが言い合っている間に準備が整ったのだろう。再び扉が開いてシェリルとランカが姿を現す。
パッと見、シェリルの様子は病室の中にいた時とそれ程変わっているようには見えない。着ている服は動きやすさを重視した……逆に言えば、その魅力的な肢体の露出が高い姿そのままだ。
と言うか、シェリルは本当に自分の格好に無頓着になる時があるよな。タンクトップに短パンという格好で、太股が剥き出しになっているし。
アルトなんか耐性が無いから頬を真っ赤に染めて視線を逸らしているぞ。
……そんなシェリルの近くでランカが微かに不機嫌そうになっているのにも気が付いていない様子で。
恐らく、俺には気が付かないような身だしなみを整えたりしたんだろう。
「で、どこに行きたいんだ? まさか病室にいるのは嫌だって言っても、入院している身で外に出ようとは思わないだろ?」
「……そうね。病院の中をちょっと歩いてみようかしら。ずっと寝てたら息が詰まるもの」
自分の格好に俺が何の反応も示さなかったのが不満だったのか、小さく口を尖らせて呟くシェリル。
そんなシェリルを先頭に、俺、アルト、ランカの3人は病院の中を歩いて行く。そして待ち合わせ
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