マクロスF
0731話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
う言ってやろうかと思ったその時、再びシェリルの声が聞こえて来る。
『いいわよ、入って頂戴』
その言葉と共に扉を開くと、そこにはベッドで上半身を起こしているシェリルの姿が。
「どうやら入院してる割には元気そうだな。これは見舞いの品だ。後で食べてくれ」
クッキーとジュースをベッドの近くにあるテーブルの上に置き、そう告げる。
実際、こうして見る限りでは以前のように熱を出しているようには見えないし、顔色も悪くない。
「一応検査入院って形だからね。……ランカちゃん? それと、アルトだったかしら」
「は、はい! その、シェリルさんが入院したって聞いて……でも、話を聞く限りでは大丈夫そうで安心しました」
「そうだな。ランカのライバルなんだから、このくらいで倒れたりしちゃ困るよな」
「ちょっ、ア、アルト君!? 私がシェリルさんのライバルだなんて……そんなの失礼だよ」
アルトの言葉に、顔を赤くしながら言い募るランカ。だが、シェリルはそんな2人を見て面白そうに笑みを浮かべて口を開く。
「ふふっ、謙遜する事は無いわよ。実際、ランカちゃんはギャラクシーネットでも人気急上昇中じゃない。ライブはこの前の件で延期になったみたいけど、近い内にやるんでしょ?」
「え? あ、はい! エルモさんからはそう聞いてます」
「……そうか」
シェリルとランカの会話を聞いていて、思わず呟く。
その声が部屋の中に広がったのは、偶然にシェリルとランカの会話が丁度途切れた瞬間だったからだろう。
「アクセル? どうしたの?」
「いや、何でも無い。ライブが近くなったら、オズマが色々と落ち着かなくなるだろうなと思っただけだ」
「ああ、確かに。オズマ隊長の性格を考えれば、その辺は確かにおかしくないかもな」
アルトが俺の言葉に続ける。
この辺、全てを分かって言っているのか、あるいはその直情的な性格故なのか分からないが、それでも病室の中に一瞬だけ漂った変な雰囲気は消え去ったのだからありがたい。
バジュラとランカの関係については、まだ状況証拠だけであり明確な証拠はない。更に言えば、もしバジュラに影響を及ぼすとしたら、ランカは色々な意味で一般人には戻れなくなるだろう。そしてガリア4にあったグローバルの研究室の件。これを知らせるとしたら、それは俺の役目じゃない。アルトの役目でも無い。これまでランカを引き取り、見守ってきたオズマの役割だ。
「んー……それにしても、このまま病室にいるってのもちょっと辛気くさいわね。ね、外に出てみない?」
「え? でも、その……身体の方は大丈夫なんですか?」
「大丈夫よ、実際こうして元気なんだし。検査についても近い内に分かるって言ってたから、それが終わればあたしもランカちゃんに負けないくらい頑
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ