マクロスF
0731話
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てくる。
「アルト君、私おかしいところ無いかな? シェリルさんに笑われたりしない?」
「大丈夫だって。シェリルはお前の憧れなんだろ。今のお前の姿を見せてやればきっと喜んでくれるさ。それこそ、風邪なんか吹っ飛ぶくらいにはな」
そんな風にアルトと緊張した様子で会話をしているランカを見ながら考える。
昨日俺がオズマの執務室で辞令や階級章を受け取った時、既にジェフリーからランカの件を聞いてはいたのだろう。自分の事ならともかく、ランカの事になるとすぐに態度に出るのはオズマらしいと言えばオズマらしかった。
だが、それでもジェフリーの要請を断る事が出来無かったのは、バジュラとランカの間にある何らかの要因を理解しているからこそだろう。それと、ジェフリーが非人道的な扱いは絶対に許さないと大見得を切ったのも理由になるのか。
にしても、バジュラが狙ってる可能性が高いのはアルトじゃなくてランカだったとはな。正直、かなり予想外だった。これまでランカがバジュラに襲われた時に殆どアルトがランカの側にいたし、何よりもS.M.Sやら何やらの関係で親しかったが故に間違ってしまったのだろう。
「ん? どうしたんだ? こっちの方をじっと見て」
「何でも無い、ちょっと考え事をな。それよりもこの前のバジュラ襲撃でランカのライブは延期になったんだろ? 残念だったな」
「あ、うん。でも、中止じゃなくて延期だから。それに、アルト君もライブに来てくれるって約束してくれたし」
ランカの言葉に、薄らと頬を赤くして視線を逸らすアルト。
なるほど、それなりに仲は順調に進んでいるのか。けど、そうなるとランカとバジュラの関係が明らかになった時にアルトは複雑だろうな。
「っと、ここだ」
通路の先にある、他の入院客の部屋から隔離された病室。
まぁ、シェリルの立場を思えば当然だろう。
もしシェリルが普通の一般人と相部屋で入院していたりしたら、もの凄い騒ぎになるのは間違い無いだろうし。
そんな風に考えつつドアの横にあるスイッチを押すと……
『何よ、グレイス! あたしは……』
そんな風な声が聞こえて来る。
なるほど。当然と言えば当然だが、グレイスは既にシェリルと接触していたのか。
「いや、俺だシェリル。アクセルだ。クォーターでの約束通り見舞いに来たぞ」
『ア、アクセル!? え? その、ちょ、ちょっとそこで待ってなさい!』
その声が聞こえてると、中で何やら動いている音が聞こえてくる。
「何やってるんだ?」
「アルト君、失礼だよ。シェリルさんなんだから、当然人と会う時には相応の格好をしないと……それに、お見舞いに来たのはアクセル君なんだし」
首を捻っているアルトに、ランカが告げている。……聞こえてるぞ。
そ
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